造船と海軍の歴史で知られ、斜面地に住宅が広がる港町の呉市。実家が呉市にあるものの自分は遠方で暮らしていて、親が亡くなった後の空き家をどうすべきか悩んでいる——そんな相談が年々増えています。
空き家は放置するほど倒壊や不法侵入のリスクが高まり、近隣トラブルの原因にもなりかねません。とはいえ、いざ解体工事を検討しても「呉市でも補助金は使えるのか」「費用がどれくらいかかるのか」という不安を抱える方がほとんどではないでしょうか。
この記事では、呉市で解体工事を依頼できるおすすめ業者7選に加え、令和8年度の受付が延長されているが、認定から30日以内に申請する必要がある呉市の補助金制度、見落としがちな法的手続きまで、実家じまいを控えた方向けにまとめて解説します。
この記事のポイント
- 呉市の木造解体の実勢坪単価は約42,136円(変動幅27,794円〜67,000円)が目安
- 呉市の「危険建物除却促進事業」は、交付対象経費の30%と標準除却費×8/10の低い方で、上限30万円
- 前面道路や接道の幅が1.8m未満の敷地は、上限が50万円に上がる
- 令和8年度は予算に余りがあり、危険建物の認定申請は10月30日、交付申請は11月30日まで延長されている
- 危険建物の認定から30日以内に交付申請しないと、原則として補助を受けられない
実家じまいならこの順番で進めるのがおすすめです
- 呉市住宅政策課(0823-25-3514)に相談し、危険建物の認定を申請する(令和8年度は10月30日まで)
- 認定を受けたら、30日以内に補助金の交付申請をする(令和8年度は11月30日まで)
- 市内に事業所のある許可業者に見積もりを依頼する(3社以上で比較)
- 交付決定を受けてから契約・着工する(審査に約3週間)
- 令和9年2月26日までに工事を完了し、実績報告を行う
呉市の解体業者 比較早見表
| サービス名 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 解体無料見積ガイド | 一括見積もり | 2011年運営開始の老舗サービス |
| 解体工事110番 | 一括見積もり | 比較のプロが選んで紹介 |
| 解体工事一括net | 一括見積もり | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
| 解体工事比較ナビ | 一括見積もり | 比較しやすいポータル画面 |
| 解体の窓口 | 一括見積もり | 東証グロース上場企業運営 |
| 解体相談所 | 一括見積もり | ポータル型、比較がしやすい |
| イシハラ株式会社 | 直接依頼 | 呉市の地元業者、補助金申請の手続きまで一括対応 |
【7選】呉市の解体工事業者を徹底比較
まずは複数社を比較したい方向け|一括見積もりサービス6選
1. 解体無料見積ガイド

2011年から運営を続ける老舗サービスです。公式サイトでは「累計契約成立件数No.1」と案内されています。全国1,000社以上の中から独自審査をクリアした優良業者のみを紹介しており、地域の相場感を把握するのに役立ちます。
| 運営会社 | 一般社団法人あんしん解体業者認定協会 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | 2011年運営開始の老舗サービス、補助金申請サポート無償 |
2. 解体工事110番

条件に合った解体業者を、比較のプロが選んで紹介してくれるサービスです。24時間365日受付対応なので、急いで見積もりを取りたい方にも向いています。
| 運営会社 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | 比較のプロが選んで紹介、24時間365日受付 |
3. 解体工事一括net

複数の解体業者へ同時に見積もり依頼ができる比較サービスです。一度の依頼で複数社の相場を把握でき、業者ごとに個別連絡する手間を省けます。
| 運営会社 | サンライフ株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
4. 解体工事比較ナビ

見積もり内容を比較しながら業者を選べるポータルサイトです。比較画面がシンプルなので、初めて解体業者を探す方でも検討しやすい設計になっています。
| 運営会社 | 株式会社サフタ |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | 比較しやすいポータル画面 |
5. 解体の窓口

東証グロース市場に上場するバリュークリエーション株式会社が運営するマッチングサービスです。全国2.2万人以上の利用実績があり、解体後の土地活用や売却まで一貫してサポートしてもらえるのが強みです。
| 運営会社 | バリュークリエーション株式会社(東証グロース上場) |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | 利用実績2.2万人超、解体後の土地活用まで対応 |
6. 解体相談所

複数の解体業者へ一度に見積もり依頼・比較ができるポータルサイトです。シンプルな比較画面で、初めて解体工事を検討する方でも直感的に使えます。
| 運営会社 | madoguchi株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | シンプルな比較画面、複数業者へ一度に依頼可能 |
地元業者に直接依頼したい方向け|呉市の解体会社
7. イシハラ株式会社
呉市倉橋町に本社を構え、呉市・江田島市を中心に解体工事、土木工事、産業廃棄物の収集運搬を手掛ける会社です。老朽危険家屋の解体では、補助金の申請手続きから事前調査、近隣対応、ガス・水道の停止依頼、解体後の分別処理まで自社で一括対応しています。
| 所在地 | 広島県呉市倉橋町重生5793-6 |
|---|---|
| 電話番号 | 0823-53-0778 |
| 特徴 | 解体工事業許可(広島県知事 般-5 第36864号)、産業廃棄物収集運搬業許可、補助金申請の手続きから工事完了まで一括対応 |
呉市の解体工事費用相場
呉市の実勢坪単価(解体無料見積ガイドの実績データ)
一般的な相場表ではなく、呉市で実際に行われた解体工事の実績データを見てみましょう。
| 建物構造・工事種別 | 坪単価(実勢価格) | 現場状況による変動幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 42,136円 | 27,794円〜67,000円 |
| 鉄骨造 | 37,290円 | 34,360円〜41,707円 |
| RC造 | 82,500円 | 55,000円〜110,000円 |
| 内装解体 | 31,197円 | 16,847円〜59,130円 |

例えば木造30坪の住宅を解体する場合、本体工事費の目安は126万4,080円です。実際の総額は、残置ゴミ・樹木・ブロック塀などの撤去を含む付帯工事費が加わることで変わってくるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
呉市で使える解体工事の補助金・助成金
呉市には、危険な空き家の除却費を助成する「危険建物除却促進事業」があります。令和8年度は予算に余りが出たため受付が延長されていますが、手続きの順番と期限に注意が必要です。
30%(上限30万円)。令和8年度の申請は延長中で、認定から30日以内に交付申請
- 補助額:交付対象経費の30%と、標準建設費等による除却工事費×8/10のうち低い方。上限30万円
- 上限が50万円になる場合:道路から敷地までの道の最小幅員が1.8m未満、または道と敷地の接する長さが1.8m未満
- 対象となる空き家:市内の戸建て住宅・長屋・共同住宅、居住部分が1/2以上の併用住宅で、「住宅の不良度判定基準」と「周辺への危険度判定」の両方を満たし、危険建物と認定されたもの
- 対象者:危険建物の所有者(法定相続人を含む)、または建物所有者の同意を得た土地所有者。呉市外に住む人も対象
- 令和8年度の期限(延長後):危険建物認定申請は10月30日(金)まで、交付申請は11月30日(月)まで、事業完了は令和9年2月26日(金)まで。予算の上限に達した時点で締め切り
- 手続きの注意:認定から交付申請までは30日以内。交付決定までの審査は約3週間で、決定前の着手はできない。法務局発行の全部事項証明書(土地・建物)が必要
- 業者の条件:市内に本店・支店・営業所などを持ち、建築工事業・土木工事業・解体工事業の許可、または解体工事業の登録を受けていること。市は業者のあっせんをしていない
- 対象外:浄化槽・井戸などの地下埋設物の除却、公共事業の補償対象の建築物、残置された家具などの撤去
呉市の補助金は、認定を受けてから30日以内に交付申請をしなければならないため、事前に見積書や登記の書類を準備してから認定を申請するとスムーズです。なお、呉市には家財道具の処分費を補助する別の制度(1/2・上限10万円)もありますが、解体予定の物件は対象外とされています。そのため、家財の処分費は解体費用とは別に見込んでおく必要があります。令和8年度の延長期限が迫っているため、詳細は呉市都市部住宅政策課(0823-25-3514)へお早めにご確認ください。

業者選び以前に知っておきたい2つの法的手続き
アスベスト事前調査の掲示義務
2022年の法改正により、解体工事を行う際は石綿(アスベスト)の有無にかかわらず事前調査が義務付けられています。呉市でも、元請業者は調査結果を現場に掲示し、届出時に石綿有無を報告する必要があります。この手続きを省略する業者は法令違反の可能性があるため注意してください。
特定建設作業の届出
騒音規制法・振動規制法などで定める「特定建設作業」に該当する解体工事では、原則として作業開始日の7日前までに市への届出が必要です。届出は業者が行うのが一般的ですが、近隣への説明が不十分だとトラブルの原因になります。契約前に「近隣挨拶をいつ・誰が行うか」「重機の搬入経路」を確認しておきましょう。
実家じまいを考えるなら知っておきたい「解体後」の話
解体工事は「壊して終わり」ではありません。実家じまいを見据えるなら、次の2点も押さえておく必要があります。
固定資産税が上がる可能性がある
建物を解体して更地にすると、住宅用地の軽減特例(200㎡までの部分は課税標準が評価額の1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減される制度)が適用されなくなります。解体すると原則としてこの特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がる可能性があります。実際の税額は土地の評価額や面積、負担調整措置などによって異なるため、一概に「何倍になる」とは言えません。売却や活用の予定が固まっていない場合は、解体のタイミングを慎重に検討しましょう。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし2024年以降の譲渡で相続人が3人以上の場合は最高2,000万円になります。適用には「相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限があるため、解体・売却のスケジュールは早めに逆算しておくことが重要です。呉市の補助金は令和8年度の申請期限が延長されていますが、予算に達すると締め切られるため、売却のスケジュールと合わせて、早めに市へ相談しておきましょう。

業者選びの最終チェックリスト
比較サービスや業者一覧を見た上で、最後に契約前に確認すべき5つのポイントです。
- 建設業許可または解体工事業登録の有無:無許可・無登録の業者は法律違反です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で登録番号を照合しましょう。
- 見積書に内訳が明記されているか:「一式」とだけ記載された見積書は要注意です。仮設工事費・解体工事費・廃棄物処理費・付帯工事費が項目ごとに分かれているかを確認しましょう。
- 産業廃棄物のマニフェストを発行しているか:発行に応じない業者は不法投棄のリスクがあるため避けたほうが無難です。
- 損害賠償保険に加入しているか:重機作業中に隣家を傷つけるなどのトラブルは珍しくありません。工事賠償責任保険への加入有無は契約前に必ず確認してください。
- 交付決定の後に着工しているか:呉市の補助金は、交付決定前に解体工事に着手すると補助が受けられません。審査に約3週間かかるため、工事の日程に余裕を持たせましょう。
呉市の解体工事の流れ

- 業者選定・現地調査・見積もり比較(市内業者)・市への危険建物の認定申請
- 契約・自治体への届出(特定建設作業届、石綿事前調査結果の報告)
- ライフライン停止・近隣挨拶・残置物撤去
- 足場養生→内装・屋根解体→本体解体→基礎撤去
- 清掃・整地・建物滅失登記(解体後1ヶ月以内に法務局へ申請義務あり)
解体前に家財道具が残っている場合
解体業者によっては残置物撤去も対応してもらえますが、別途費用がかかることが多く、量が多いと解体費用より高くつくこともあります。先に不用品だけ片付けておきたい場合は、不用品回収専門の一括見積もりサービスを使うと比較検討がしやすくなります。

| サービス名 | 不用品回収無料一括見積もり「ぽいみつ」 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(呉市含む) |
| 特徴 | 不用品回収・空き家片付け・遺品整理・ゴミ屋敷清掃の一括見積もりに対応、利用は完全無料 |
よくある質問
Q. 家財道具の処分費も補助されますか?
呉市の「空き家家財道具等処分支援事業」は、解体予定の物件が対象外です。また危険建物除却促進事業でも、残置された家具などの撤去は対象外とされています。家財の処分費は別に見込みましょう。
Q. 呉市外に住んでいても申請できますか?
危険建物の所有者や法定相続人であれば、呉市外に住んでいても対象です。建物所有者の同意を得た土地所有者も申請できます。
Q. 相見積もりは何社くらい取るべきですか?
3社程度を目安に比較すると、極端な高額請求や不当な低価格を見抜きやすくなります。
Q. 建物滅失登記は自分でもできますか?
可能です。ただし、業者から交付される「建物滅失証明書」が必要になるため、工事完了後に必ず受け取っておきましょう。
まとめ
呉市の解体工事は、危険建物と認定された空き家であれば、交付対象経費の30%(上限30万円、接道条件によっては50万円)の補助を受けられる可能性があります。令和8年度は認定申請が10月30日、交付申請が11月30日まで延長されています。早めに市へ相談しつつ、複数の一括見積もりサービスで相場を把握し、市内の地元業者への直接依頼も含めて比較検討することが費用を抑える近道になります。
