弘前城の桜やりんごの産地、津軽藩の城下町として知られる弘前市。実家が弘前市にあるものの自分は遠方で暮らしていて、親が亡くなった後の空き家をどうすべきか悩んでいる——そんな相談が年々増えています。
空き家は放置するほど倒壊や不法侵入のリスクが高まり、近隣トラブルの原因にもなりかねません。とはいえ、いざ解体工事を検討しても「弘前市でも補助金は使えるのか」「費用がどれくらいかかるのか」という不安を抱える方がほとんどではないでしょうか。
この記事では、弘前市で解体工事を依頼できるおすすめ業者7選に加え、募集がわずか10戸程度で、標準除却費を上限に8割が補助される弘前市の補助金制度、見落としがちな法的手続きまで、実家じまいを控えた方向けにまとめて解説します。
この記事のポイント
- 弘前市の木造解体の実勢坪単価は約27,851円(変動幅20,331円〜48,075円)が目安
- 弘前市の「老朽空き家等除却促進事業費補助金」は、除却工事費と国の標準除却費のいずれか少ない額の80%・上限50万円
- 令和8年度の募集は10戸程度で、予算の範囲内での先着順。申請期間は5月7日〜12月28日
- 交付申請の前に事前協議が必要で、市職員が外観を目視で調査し、不良度の評点が100点以上などの条件を確認
- 事業の完了予定が令和9年1月30日より前であることが条件。交付決定前の契約・着手は対象外
実家じまいならこの順番で進めるのがおすすめです
- 弘前市建築指導課空き家対策係(0172-40-0522)に電話し、事前協議を申し込む
- 事前協議の前に、敷地の草木の伐採や害虫駆除を済ませておく(調査のため)
- 市職員の現地調査で対象になったら、交付申請を行う
- 市内に本店のある許可・登録業者に見積もりを依頼する(3社以上で比較)
- 交付決定を受けてから契約・着工し、令和9年1月30日より前に完了する
弘前市の解体業者 比較早見表
| サービス名 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 解体無料見積ガイド | 一括見積もり | 2011年運営開始の老舗サービス |
| 解体工事110番 | 一括見積もり | 比較のプロが選んで紹介 |
| 解体工事一括net | 一括見積もり | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
| 解体工事比較ナビ | 一括見積もり | 比較しやすいポータル画面 |
| 解体の窓口 | 一括見積もり | 東証グロース上場企業運営 |
| 解体相談所 | 一括見積もり | ポータル型、比較がしやすい |
| 有限会社弘前重機 | 直接依頼 | 弘前市の地元業者、特定建設業許可を持ち、解体から産廃処理まで対応 |
【7選】弘前市の解体工事業者を徹底比較
まずは複数社を比較したい方向け|一括見積もりサービス6選
1. 解体無料見積ガイド

2011年から運営を続ける老舗サービスです。公式サイトでは「累計契約成立件数No.1」と案内されています。全国1,000社以上の中から独自審査をクリアした優良業者のみを紹介しており、地域の相場感を把握するのに役立ちます。
| 運営会社 | 一般社団法人あんしん解体業者認定協会 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | 2011年運営開始の老舗サービス、補助金申請サポート無償 |
2. 解体工事110番

条件に合った解体業者を、比較のプロが選んで紹介してくれるサービスです。24時間365日受付対応なので、急いで見積もりを取りたい方にも向いています。
| 運営会社 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | 比較のプロが選んで紹介、24時間365日受付 |
3. 解体工事一括net

複数の解体業者へ同時に見積もり依頼ができる比較サービスです。一度の依頼で複数社の相場を把握でき、業者ごとに個別連絡する手間を省けます。
| 運営会社 | サンライフ株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
4. 解体工事比較ナビ

見積もり内容を比較しながら業者を選べるポータルサイトです。比較画面がシンプルなので、初めて解体業者を探す方でも検討しやすい設計になっています。
| 運営会社 | 株式会社サフタ |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | 比較しやすいポータル画面 |
5. 解体の窓口

東証グロース市場に上場するバリュークリエーション株式会社が運営するマッチングサービスです。全国2.2万人以上の利用実績があり、解体後の土地活用や売却まで一貫してサポートしてもらえるのが強みです。
| 運営会社 | バリュークリエーション株式会社(東証グロース上場) |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | 利用実績2.2万人超、解体後の土地活用まで対応 |
6. 解体相談所

複数の解体業者へ一度に見積もり依頼・比較ができるポータルサイトです。シンプルな比較画面で、初めて解体工事を検討する方でも直感的に使えます。
| 運営会社 | madoguchi株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | シンプルな比較画面、複数業者へ一度に依頼可能 |
地元業者に直接依頼したい方向け|弘前市の解体会社
7. 有限会社弘前重機
弘前市小比内に事務所を置く、解体工事と産業廃棄物の処理を総合的に手掛ける会社です。前身の中弘重機は昭和43年に創業し、昭和63年に現在の会社となりました。一般家屋からアパート、マンション、小中学校などの公共施設まで、解体工事全般に対応しています。
| 所在地 | 青森県弘前市大字小比内字福田萢142 |
|---|---|
| 電話番号 | 0172-27-4001 |
| 特徴 | 特定建設業許可(青森県知事許可 特-30 第12138号)、昭和63年設立(前身の中弘重機は昭和43年)、産業廃棄物の収集運搬・処分業許可、一般家屋から公共施設まで解体に対応 |
弘前市の解体工事費用相場
弘前市の実勢坪単価(解体無料見積ガイドの実績データ)
一般的な相場表ではなく、弘前市で実際に行われた解体工事の実績データを見てみましょう。
| 建物構造・工事種別 | 坪単価(実勢価格) | 現場状況による変動幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 27,851円 | 20,331円〜48,075円 |
| 鉄骨造 | 57,500円 | 25,000円〜90,000円 |
| RC造 | 82,500円 | 55,000円〜110,000円 |
| 内装解体 | 47,500円 | 15,000円〜80,000円 |

例えば木造30坪の住宅を解体する場合、本体工事費の目安は83万5,530円です。実際の総額は、残置ゴミ・樹木・ブロック塀などの撤去を含む付帯工事費が加わることで変わってくるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
弘前市で使える解体工事の補助金・助成金
弘前市には、老朽化した空き家の除却費を補助する制度があります。補助率は標準除却費を上限とした80%と高めですが、募集が10戸程度の先着順で、事前協議の手続きが必須です。
標準除却費を上限に8割・上限50万円。募集は10戸程度の先着順
- 補助額:除却工事費(消費税を除く)と、国土交通大臣が定める標準除却費のいずれか少ない額の80%。上限50万円。令和8年度の標準除却費の参考単価は、木造が1㎡あたり36,000円、非木造が1㎡あたり51,000円
- 対象となる空き家(いずれか):外観目視の不良度評点が100点以上の老朽空き家/市に認定された特定空家等(改善措置の命令を受けていないもの)/単独活用が困難な空家等
- 単独活用が困難な空家等:無接道の敷地や75㎡未満の狭小敷地にあり、隣接地の所有者等が取得したもの。統合した敷地を10年以上適切に管理し、除却費が売買想定価格を上回ることが必要
- 令和8年度の募集:10戸程度で、予算の範囲内での先着順。申請期間は5月7日〜12月28日。交付申請の前に事前協議が必須
- 業者の条件:市内に本店があり、土木・建築・解体工事業の許可、または建設リサイクル法の登録を受けていること
- 対象外:交付決定前に契約・着手した工事、他の制度の補助を受ける工事、空き家の一部のみの除却、居住中の住宅と同じ敷地にある空き家の除却、事業完了が令和9年1月30日以後の工事
- 注意:草木が繁茂していたりスズメバチなどの害虫がいたりすると調査ができないため、事前協議の前に伐採や駆除をする。除却すると土地の住宅用地特例が外れる場合がある
弘前市の制度は、補助率が高い一方で、募集が10戸程度と少なく、先着順のため、早い時期に事前協議を済ませるほど有利です。令和8年度の申請期間は12月28日までですが、予算に達した時点で終了する可能性があるため、早めに建築指導課へ電話で確認しましょう。敷地に草木が茂っている場合は、調査のために事前の伐採が必要です。また、補助額は見積額ではなく、標準除却費と比べて少ない方を基準に計算されるため、実際の補助額は見積書をもとに試算してください。詳細は弘前市建築指導課空き家対策係(0172-40-0522)へご確認ください。

業者選び以前に知っておきたい2つの法的手続き
アスベスト事前調査の掲示義務
2022年の法改正により、解体工事を行う際は石綿(アスベスト)の有無にかかわらず事前調査が義務付けられています。弘前市でも、元請業者は調査結果を現場に掲示し、届出時に石綿有無を報告する必要があります。この手続きを省略する業者は法令違反の可能性があるため注意してください。
特定建設作業の届出
騒音規制法・振動規制法などで定める「特定建設作業」に該当する解体工事では、原則として作業開始日の7日前までに市への届出が必要です。届出は業者が行うのが一般的ですが、近隣への説明が不十分だとトラブルの原因になります。契約前に「近隣挨拶をいつ・誰が行うか」「重機の搬入経路」を確認しておきましょう。
実家じまいを考えるなら知っておきたい「解体後」の話
解体工事は「壊して終わり」ではありません。実家じまいを見据えるなら、次の2点も押さえておく必要があります。
固定資産税が上がる可能性がある
建物を解体して更地にすると、住宅用地の軽減特例(200㎡までの部分は課税標準が評価額の1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減される制度)が適用されなくなります。解体すると原則としてこの特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がる可能性があります。実際の税額は土地の評価額や面積、負担調整措置などによって異なるため、一概に「何倍になる」とは言えません。弘前市でも、空き家を除却すると土地の住宅用地特例が外れる場合があり、固定資産税が上がることがあります。除却前に確認しておきましょう。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし2024年以降の譲渡で相続人が3人以上の場合は最高2,000万円になります。適用には「相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限があるため、解体・売却のスケジュールは早めに逆算しておくことが重要です。弘前市の補助金は募集が10戸程度の先着順で、申請期間は12月28日までのため、売却のスケジュールと合わせて、早めに事前協議を申し込んでおきましょう。

業者選びの最終チェックリスト
比較サービスや業者一覧を見た上で、最後に契約前に確認すべき5つのポイントです。
- 建設業許可または解体工事業登録の有無:無許可・無登録の業者は法律違反です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で登録番号を照合しましょう。
- 見積書に内訳が明記されているか:「一式」とだけ記載された見積書は要注意です。仮設工事費・解体工事費・廃棄物処理費・付帯工事費が項目ごとに分かれているかを確認しましょう。
- 産業廃棄物のマニフェストを発行しているか:発行に応じない業者は不法投棄のリスクがあるため避けたほうが無難です。
- 損害賠償保険に加入しているか:重機作業中に隣家を傷つけるなどのトラブルは珍しくありません。工事賠償責任保険への加入有無は契約前に必ず確認してください。
- 交付決定の前に契約・着手していないか:弘前市の補助金は、交付決定前に工事請負契約を結んだり着手したりすると対象外です。事前協議を終えて交付決定を受けるまで、契約は待ちましょう。
弘前市の解体工事の流れ

- 業者選定・現地調査・見積もり比較(市内業者)・市との事前協議
- 契約・自治体への届出(特定建設作業届、石綿事前調査結果の報告)
- ライフライン停止・近隣挨拶・残置物撤去
- 足場養生→内装・屋根解体→本体解体→基礎撤去
- 清掃・整地・建物滅失登記(解体後1ヶ月以内に法務局へ申請義務あり)
解体前に家財道具が残っている場合
解体業者によっては残置物撤去も対応してもらえますが、別途費用がかかることが多く、量が多いと解体費用より高くつくこともあります。先に不用品だけ片付けておきたい場合は、不用品回収専門の一括見積もりサービスを使うと比較検討がしやすくなります。

| サービス名 | 不用品回収無料一括見積もり「ぽいみつ」 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(弘前市含む) |
| 特徴 | 不用品回収・空き家片付け・遺品整理・ゴミ屋敷清掃の一括見積もりに対応、利用は完全無料 |
よくある質問
Q. 事前協議の前に、草木の伐採は必要ですか?
敷地内の草木が繁茂していたり、スズメバチなどの害虫がいたりすると、近づけず正確な調査ができないため、事前協議の申込み前に伐採や害虫駆除をお願いするとされています。
Q. 補助額は見積額の8割になりますか?
除却工事費(税抜)と国の標準除却費のうち少ない方の80%で、上限50万円です。見積額が標準除却費を上回る場合は、標準除却費を基準に計算されます。
Q. 相見積もりは何社くらい取るべきですか?
3社程度を目安に比較すると、極端な高額請求や不当な低価格を見抜きやすくなります。
Q. 建物滅失登記は自分でもできますか?
可能です。ただし、業者から交付される「建物滅失証明書」が必要になるため、工事完了後に必ず受け取っておきましょう。
まとめ
弘前市の解体工事は、不良度の評点が100点以上の老朽空き家などであれば、標準除却費を上限に8割・上限50万円の補助を受けられる可能性があります。令和8年度の募集は10戸程度の先着順で、申請期間は12月28日までです。早めに市の事前協議を申し込みつつ、複数の一括見積もりサービスで相場を把握し、市内の地元業者への直接依頼も含めて比較検討することが費用を抑える近道になります。
