ウトナイ湖の渡り鳥や、アイスホッケーのまちとして知られる北海道南西部の苫小牧市。実家が苫小牧市にあるものの自分は遠方で暮らしていて、親が亡くなった後の空き家をどうすべきか悩んでいる——そんな相談が年々増えています。
空き家は放置するほど倒壊や不法侵入のリスクが高まり、近隣トラブルの原因にもなりかねません。とはいえ、いざ解体工事を検討しても「苫小牧市でも補助金は使えるのか」「費用がどれくらいかかるのか」という不安を抱える方がほとんどではないでしょうか。
この記事では、苫小牧市で解体工事を依頼できるおすすめ業者7選に加え、所有者の前年所得に上限があり、解体後に本人や3親等以内の親族が建物を建てられず、令和8年度は6件で募集が終わった苫小牧市の補助金制度、見落としがちな法的手続きまで、実家じまいを控えた方向けにまとめて解説します。
この記事のポイント
- 苫小牧市の木造解体の実勢坪単価は約37,899円(変動幅32,873円〜42,924円)が目安
- 苫小牧市の「空家等解体補助金」は、工事費の2分の1、上限50万円。アスベストの事前調査費用と家財処分費用は対象外
- 令和8年度の募集は6月1日〜7月31日で、補助予定件数は6件。すでに終了。申込みが多い場合は、損耗度の高い空家等から優先
- 前年所得が230万円以下(2人以上の世帯は世帯所得が400万円以下)。昭和56年5月31日以前に建築された居住用の建物
- 解体後、本人および3親等以内の親族は、その敷地に建物を建築できない。市内に本店・支店・営業所のある解体事業者に依頼し、令和9年2月末までに完了する
実家じまいならこの順番で進めるのがおすすめです
- 苫小牧市住まい支援課(0144-32-6314)に、来年度の募集時期を確認する
- 申請書(様式第1号)と解体工事の見積書の写しを用意する(複数の所有者・相続人がいる場合は、同意書も必要)
- 市内に本店・支店・営業所を持つ、北海道知事の許可を受けた解体事業者から、見積もりを取る
- 募集期間に申請し、審査の結果通知を受ける。補助対象になったら、追加書類(住民票、登記事項証明、納税証明書、課税証明書など)を出す
- 交付決定の後に着工し、完了後に実績報告書と工事完成届を出して、確定通知の後に請求書を提出する
苫小牧市の解体業者 比較早見表
| サービス名 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 解体無料見積ガイド | 一括見積もり | 2011年運営開始の老舗サービス |
| 解体工事110番 | 一括見積もり | 比較のプロが選んで紹介 |
| 解体工事一括net | 一括見積もり | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
| 解体工事比較ナビ | 一括見積もり | 比較しやすいポータル画面 |
| 解体の窓口 | 一括見積もり | 東証グロース上場企業運営 |
| 解体相談所 | 一括見積もり | ポータル型、比較がしやすい |
| 有限会社久保工業 | 直接依頼 | 苫小牧市の解体専門業者、平成13年設立、コンクリート構造物の総合解体に対応 |
【7選】苫小牧市の解体工事業者を徹底比較
まずは複数社を比較したい方向け|一括見積もりサービス6選
1. 解体無料見積ガイド

2011年から運営を続ける老舗サービスです。公式サイトでは「累計契約成立件数No.1」と案内されています。全国1,000社以上の中から独自審査をクリアした優良業者のみを紹介しており、地域の相場感を把握するのに役立ちます。
| 運営会社 | 一般社団法人あんしん解体業者認定協会 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | 2011年運営開始の老舗サービス、補助金申請サポート無償 |
2. 解体工事110番

条件に合った解体業者を、比較のプロが選んで紹介してくれるサービスです。24時間365日受付対応なので、急いで見積もりを取りたい方にも向いています。
| 運営会社 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | 比較のプロが選んで紹介、24時間365日受付 |
3. 解体工事一括net

複数の解体業者へ同時に見積もり依頼ができる比較サービスです。一度の依頼で複数社の相場を把握でき、業者ごとに個別連絡する手間を省けます。
| 運営会社 | サンライフ株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
4. 解体工事比較ナビ

見積もり内容を比較しながら業者を選べるポータルサイトです。比較画面がシンプルなので、初めて解体業者を探す方でも検討しやすい設計になっています。
| 運営会社 | 株式会社サフタ |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | 比較しやすいポータル画面 |
5. 解体の窓口

東証グロース市場に上場するバリュークリエーション株式会社が運営するマッチングサービスです。全国2.2万人以上の利用実績があり、解体後の土地活用や売却まで一貫してサポートしてもらえるのが強みです。
| 運営会社 | バリュークリエーション株式会社(東証グロース上場) |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | 利用実績2.2万人超、解体後の土地活用まで対応 |
6. 解体相談所

複数の解体業者へ一度に見積もり依頼・比較ができるポータルサイトです。シンプルな比較画面で、初めて解体工事を検討する方でも直感的に使えます。
| 運営会社 | madoguchi株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | シンプルな比較画面、複数業者へ一度に依頼可能 |
地元業者に直接依頼したい方向け|苫小牧市の解体会社
7. 有限会社久保工業
苫小牧市糸井に本社を構え、コンクリート構造物の総合解体工事から、木造・鉄骨・れんがなどの構造物の解体工事、除雪・排雪まで手掛けている解体専門の会社です。平成13年4月の設立で、北海道知事の建設業許可と、産業廃棄物収集運搬業の許可を持っています。
| 所在地 | 北海道苫小牧市糸井344番地の1 |
|---|---|
| 電話番号 | 0144-84-3540 |
| 特徴 | 北海道知事許可(般-24)胆第04522号、代表取締役久保真一、平成13年4月設立・資本金300万円、コンクリート構造物の総合解体・木造鉄骨の解体、産業廃棄物収集運搬業 |
苫小牧市の解体工事費用相場
苫小牧市の実勢坪単価(解体無料見積ガイドの実績データ)
一般的な相場表ではなく、苫小牧市で実際に行われた解体工事の実績データを見てみましょう。
| 建物構造・工事種別 | 坪単価(実勢価格) | 現場状況による変動幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 37,899円 | 32,873円〜42,924円 |
| 鉄骨造 | 42,064円 | 30,282円〜53,638円 |
| RC造 | 56,883円 | 55,825円〜57,941円 |
| 内装解体 | 39,125円 | 34,055円〜44,194円 |

例えば木造30坪の住宅を解体する場合、本体工事費の目安は113万6,970円です。実際の総額は、残置ゴミ・樹木・ブロック塀などの撤去を含む付帯工事費が加わることで変わってくるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
苫小牧市で使える解体工事の補助金・助成金
苫小牧市には、昭和56年5月31日以前に建築された居住用の空家等の解体費を、2分の1まで補助する制度があります。上限は50万円ですが、所有者の前年所得に上限があり、令和8年度の募集は6件で終了しています。
工事費の2分の1・上限50万円。所有者の所得要件あり、募集は6件
- 補助額:工事費の2分の1、上限50万円。アスベストの事前調査費用と家財処分費用は対象外
- 令和8年度の募集:2026年6月1日(月)〜7月31日(金)(郵送は消印有効)。補助予定件数は6件。公式ページに「令和8年度の募集は終了しました」とある。申請が多数の場合は、損耗度の高い空家等から優先して補助対象とされ、抽選についての記載はない
- 所得の要件:前年所得が230万円以下。2人以上の世帯では世帯所得が400万円以下。所有者・相続人が複数の場合は、全員の前年所得が400万円以下
- 対象者:空家等の所有者または相続人(複数いる場合は全員の同意が必要)。市税の滞納がない。暴力団員またはそれと密接な関係を有する者でない
- 対象となる建物:苫小牧市内にあり、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築され、共同住宅を除く居住用の建物で、個人が所有し、現在居住されていない。抵当権などの所有権以外の権利が設定されていない。国や他の自治体などから他の補助金等を受けていない
- 対象となる工事:敷地内の建物をすべて解体し、更地にする。塀、水道、基礎、その他埋設物の撤去も必須。解体後、本人および3親等以内の親族が建物を建築しないこと。市内に本店・支店・営業所などを有する解体事業者に請け負わせ、北海道知事から土木工事業、建築工事業または解体工事業の許可を受けていること。令和9年(2027年)2月末日までに完了
- 手続き:申請(様式第1号と見積書の写し)→審査・決定(全申請者に通知)→補助対象者は追加書類を提出→交付決定後に工事(費用は一旦全額自己負担)→実績報告(様式第7号、工事完成届様式第8号)→確定通知後に請求(様式第10号)
- 関連する注意事項:令和3年4月1日の法改正で、一般住宅の解体でもアスベストの事前調査が必要。水道を利用していた家屋は、解体前に水道設備の撤去の届出や工事が別途必要
苫小牧市の補助金は、所有者の前年所得が230万円以下(2人以上の世帯は世帯所得400万円以下)という所得要件がある点と、解体後に本人や3親等以内の親族が、その敷地に建物を建てられない点が、ほかの市にはない特徴です。令和8年度の募集は6月1日から7月31日で、すでに終了していますが、来年度に向けて、募集の時期を、住まい支援課に確認しておきましょう。申込みが多い場合は損耗度の高い空家等から優先されます。補助金は、工事費を一旦全額自己負担で支払ったあとに交付されます。詳細は苫小牧市都市建設部住まい支援課(0144-32-6314)へご確認ください。

業者選び以前に知っておきたい2つの法的手続き
アスベスト事前調査の掲示義務
2022年の法改正により、解体工事を行う際は石綿(アスベスト)の有無にかかわらず事前調査が義務付けられています。苫小牧市でも、元請業者は調査結果を現場に掲示し、届出時に石綿有無を報告する必要があります。この手続きを省略する業者は法令違反の可能性があるため注意してください。
特定建設作業の届出
騒音規制法・振動規制法などで定める「特定建設作業」に該当する解体工事では、原則として作業開始日の7日前までに市への届出が必要です。届出は業者が行うのが一般的ですが、近隣への説明が不十分だとトラブルの原因になります。契約前に「近隣挨拶をいつ・誰が行うか」「重機の搬入経路」を確認しておきましょう。
実家じまいを考えるなら知っておきたい「解体後」の話
解体工事は「壊して終わり」ではありません。実家じまいを見据えるなら、次の2点も押さえておく必要があります。
固定資産税が上がる可能性がある
建物を解体して更地にすると、住宅用地の軽減特例(200㎡までの部分は課税標準が評価額の1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減される制度)が適用されなくなります。解体すると原則としてこの特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がる可能性があります。実際の税額は土地の評価額や面積、負担調整措置などによって異なるため、一概に「何倍になる」とは言えません。売却や活用の予定が固まっていない場合は、解体のタイミングを慎重に検討しましょう。苫小牧市は、解体後に本人や3親等以内の親族が建物を建てることを認めていません。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし2024年以降の譲渡で相続人が3人以上の場合は最高2,000万円になります。適用には「相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限があるため、解体・売却のスケジュールは早めに逆算しておくことが重要です。苫小牧市の補助金は令和8年度の募集が終了しているため、売却のスケジュールと合わせて、来年度の募集時期を早めに市へ確認しておきましょう。

業者選びの最終チェックリスト
比較サービスや業者一覧を見た上で、最後に契約前に確認すべき5つのポイントです。
- 建設業許可または解体工事業登録の有無:無許可・無登録の業者は法律違反です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で登録番号を照合しましょう。
- 見積書に内訳が明記されているか:「一式」とだけ記載された見積書は要注意です。仮設工事費・解体工事費・廃棄物処理費・付帯工事費が項目ごとに分かれているかを確認しましょう。
- 産業廃棄物のマニフェストを発行しているか:発行に応じない業者は不法投棄のリスクがあるため避けたほうが無難です。
- 損害賠償保険に加入しているか:重機作業中に隣家を傷つけるなどのトラブルは珍しくありません。工事賠償責任保険への加入有無は契約前に必ず確認してください。
- 所得要件と解体後の利用を確認したか:苫小牧市の補助金は、所有者の前年所得が230万円以下(2人以上の世帯は世帯所得400万円以下)で、解体後に本人や3親等以内の親族が建物を建てないことが条件です。
苫小牧市の解体工事の流れ

- 業者選定(市内に営業所のある業者)・現地調査・見積もり比較・市への募集時期の確認
- 契約・自治体への届出(特定建設作業届、石綿事前調査結果の報告)
- ライフライン停止・近隣挨拶・残置物撤去
- 足場養生→内装・屋根解体→本体解体→基礎撤去
- 清掃・整地・建物滅失登記(解体後1ヶ月以内に法務局へ申請義務あり)
解体前に家財道具が残っている場合
解体業者によっては残置物撤去も対応してもらえますが、別途費用がかかることが多く、量が多いと解体費用より高くつくこともあります。先に不用品だけ片付けておきたい場合は、不用品回収専門の一括見積もりサービスを使うと比較検討がしやすくなります。

| サービス名 | 不用品回収無料一括見積もり「ぽいみつ」 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(苫小牧市含む) |
| 特徴 | 不用品回収・空き家片付け・遺品整理・ゴミ屋敷清掃の一括見積もりに対応、利用は完全無料 |
よくある質問
Q. 所得の条件はどのくらいですか?
前年所得が230万円以下です。2人以上の世帯では、世帯所得が400万円以下です。所有者・相続人が複数の場合は、全員の前年所得が400万円以下である必要があります。
Q. 解体後に自分の家を建て直せますか?
解体後、本人および3親等以内の親族は、その敷地に建物を建築しないことが条件です。建て直しを考えている場合は、対象外になる可能性があります。
Q. 相見積もりは何社くらい取るべきですか?
3社程度を目安に比較すると、極端な高額請求や不当な低価格を見抜きやすくなります。
Q. 建物滅失登記は自分でもできますか?
可能です。ただし、業者から交付される「建物滅失証明書」が必要になるため、工事完了後に必ず受け取っておきましょう。
まとめ
苫小牧市の解体工事は、昭和56年5月31日以前に建築された居住用の空家等で、所有者の前年所得が230万円以下などの条件を満たせば、工事費の2分の1(上限50万円)の補助を受けられる可能性があります。令和8年度の募集は6月1日から7月31日で、予定は6件でした。早めに市へ相談しつつ、複数の一括見積もりサービスで相場を把握し、地元業者への直接依頼も含めて比較検討することが費用を抑える近道になります。
