首振りの調子が悪くなった扇風機、買い替えで不要になったサーキュレーター、実家の納戸に何台も置かれている古い扇風機。扇風機は身近な家電ですが、いざ捨てる段になると「何ゴミなのか」「分解したほうがいいのか」と迷う方が多い物です。
Yahoo!知恵袋にも「扇風機は燃えないゴミ?粗大ゴミ?」「袋に入らない扇風機はどう出す?」「30年前の扇風機をまだ使っているけれど大丈夫?」といった質問が数多く寄せられています。
扇風機は家電リサイクル法の対象外で、自治体の不燃ゴミや粗大ゴミ、小型家電として処分できます。分解して指定のゴミ袋に入れれば不燃ゴミとして出せる自治体もあり、費用をほとんどかけずに処分できることも少なくありません。製造から年数のたった扇風機は、発火事故のおそれがあるため、使い続けずに早めに処分することも大切です。
本記事では、扇風機は何ゴミか、処分方法と費用、分解して出す手順、買取で値段がつく扇風機の特徴、古い扇風機の発火の危険性と寿命の目安、実家の扇風機を片付けるときのポイントまで、知恵袋に寄せられた声を交えて詳しく解説します。

扇風機は何ゴミ?
この章のポイント
- 家電リサイクル法の対象ではない
- 大きさによって不燃ゴミか粗大ゴミ
- 小型家電として回収する自治体もある
扇風機は、家電リサイクル法の対象となる4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)には含まれていません。リサイクル料金は不要で、自治体のルールに従って処分できます。
| 自治体の扱いの例 | 出し方 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 不燃ゴミ | 指定のゴミ袋に入れて、不燃ゴミの日に出す | ゴミ袋代のみ |
| 粗大ゴミ | 申し込みのうえ、処理券を貼って指定日に出す | 200円〜500円程度 |
| 小型家電回収 | 回収ボックスや回収拠点、清掃センターに持ち込む | 無料のことが多い |
| 金属ゴミ・資源ゴミ | 金属を多く含む物として回収する自治体も | 自治体のルールによる |
分別を分けるのは、大きさです。「一辺が30cm以上は粗大ゴミ」「指定のゴミ袋に入れば不燃ゴミ」など、自治体によって基準が異なります。リビング用の扇風機は高さが70cm〜90cm程度あるため、そのままでは粗大ゴミになる自治体が多いものの、分解すれば不燃ゴミとして出せる場合があります。
扇風機の種類と大きさ
| 種類 | 大きさの目安 | 処分のポイント |
|---|---|---|
| リビング扇風機(床置き型) | 高さ70cm〜100cm程度 | 分解すれば袋に入ることが多い |
| ハイポジション扇風機 | 高さ90cm〜120cm程度 | 支柱が長く、粗大ゴミになりやすい |
| 卓上扇風機・ミニ扇風機 | 高さ30cm〜50cm程度 | 不燃ゴミで出せることが多い |
| タワーファン・羽根のない扇風機 | 高さ80cm〜100cm程度 | 分解しにくく、粗大ゴミが一般的 |
| サーキュレーター | 高さ30cm程度 | 不燃ゴミや小型家電で出せることが多い |
| ハンディファン(充電式) | 手のひらサイズ | リチウムイオン電池内蔵、分別に注意 |
知恵袋に寄せられた声
Yahoo!知恵袋には、次のような質問と回答が見られます。
- 扇風機を不燃ゴミで出したいが、指定の袋に入らない
- 実家に昭和の扇風機が3台あり、まだ動くので母が使い続けている
- ハンディファンをそのまま不燃ゴミに出していいのかわからない
回答では「羽根とガードを外せば袋に入る」「古い扇風機は発火事故が多いので、動いても使わないほうがいい」「ハンディファンは電池が入っているので、小型家電回収に出すべき」といったアドバイスが目立ちました。
扇風機の処分方法と費用
この章のポイント
- 分解して不燃ゴミで出すのが最も安い
- 粗大ゴミでも数百円
- 新しいモデルやデザイン家電は買取も
扇風機の処分方法は、次の6つです。
| 処分方法 | 費用の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 分解して不燃ゴミ | ゴミ袋代のみ | 自治体が認めている、ドライバーがある |
| 自治体の粗大ゴミ | 200円〜500円程度 | 分解が難しい、手間をかけたくない |
| 小型家電回収・清掃工場への持ち込み | 無料〜数百円程度 | 回収拠点が近い、車で運べる |
| 家電量販店の引き取り | 550円〜1,100円程度(店舗による) | 買い替える、店舗に持ち込める |
| リサイクルショップ・フリマアプリ | 無料〜数千円の収入 | 製造から3〜5年以内、人気メーカー |
| 不用品回収業者 | 1台1,000円〜3,000円程度 | ほかの不用品とまとめて処分したい |
家電量販店の引き取りサービス
家電量販店では、小型家電の回収サービスとして、扇風機を有料で引き取っているところがあります。新しい扇風機を購入する際に、古い物を無料や割引価格で引き取ってくれるキャンペーンを行うこともあります。引き取りの費用や条件は店舗によって異なるため、事前に確認しましょう。
小型家電回収を利用する
扇風機は、鉄や銅、アルミニウムなどの資源を含むため、小型家電リサイクル法の対象品目になっています。自治体によっては、清掃センターやリサイクルセンターなどの回収拠点に持ち込めば、無料で引き取ってもらえます。回収ボックスは投入口が小さいため、扇風機は入らないことが多く、拠点への持ち込みが基本になります。
扇風機を分解して出す方法
この章のポイント
- ガード・羽根・支柱・台座に分ける
- ドライバー1本でできることが多い
- 自治体が分解しての排出を認めているか確認
リビング用の扇風機は、購入時に自分で組み立てた部分を、逆の手順で外していけば、小さく分解できます。
| 手順 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 電源プラグを抜く | コンセントからプラグを抜き、コードを束ねる | 作業前に必ず行う |
| 2. 前ガードを外す | ガードのふちのクリップや留め具を外す | ネジで固定されている場合はドライバーを使う |
| 3. 羽根を外す | 中央のスピンナー(キャップ)を時計回りに回して外し、羽根を引き抜く | 通常のネジと逆向きの物が多い |
| 4. 後ろガードを外す | ガードを固定しているナットを外す | 手で回せる樹脂製のナットが多い |
| 5. 支柱と台座を外す | 台座の裏のネジや、支柱の固定ネジを外す | 高さ調節のつまみを緩めて抜くタイプも |
| 6. 袋に入れる | 部品を指定のゴミ袋に入れる | ガードの針金で袋が破れないよう注意 |
分解した部品は、プラスチックの羽根やガードも含めて、まとめて不燃ゴミとして出せる自治体が多くなっています。モーター部分を無理に分解する必要はありません。
分解する際の注意点
- 自治体によっては、「元の大きさが基準を超える物は、分解しても粗大ゴミ」としているため、事前に確認する
- 金属製のガードは、針金の先でけがをしやすいので軍手をはめる
- 古い扇風機は、プラスチックが劣化して割れやすい
- モーターの内部には触れず、本体の分解までにとどめる
- ネジや小さな部品は、袋に入れてまとめる
古い扇風機は発火の危険がある
この章のポイント
- 製造から年数がたつと部品が劣化する
- 長年使用による発火事故が毎年起きている
- 異音・異臭・発熱はすぐに使用を中止
扇風機は構造が単純で壊れにくいため、何十年も使い続けている家庭があります。とはいえ、古い扇風機は、内部の部品の劣化によって発煙や発火の事故を起こすことがあります。
消費者庁や独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、長期間使用した扇風機による火災について、繰り返し注意を呼びかけています。モーターやコンデンサー、電源コードなどの電気部品は、使っていなくても年数とともに劣化し、ある日突然発火することがあります。
こんな症状があれば使用を中止する
| 症状 | 考えられる原因 | 危険性 |
|---|---|---|
| スイッチを入れても羽根が回らない、回り方が遅い | モーターやコンデンサーの劣化 | 過熱して発火するおそれ |
| 回転が不規則、異常な音や振動がする | 軸受けの摩耗、部品のゆるみ | 羽根やガードの破損 |
| モーター部分が異常に熱い、焦げたにおいがする | モーターの過熱、内部の絶縁の劣化 | 発煙・発火の危険が高い |
| 電源コードを動かすと、止まったり動いたりする | コード内部の断線 | ショートして発火するおそれ |
| 電源コードやプラグが変色・変形している | 過熱、接触不良 | すぐに使用を中止する |
扇風機の寿命と「設計上の標準使用期間」
2009年4月以降に製造された扇風機には、「長期使用製品安全表示制度」にもとづき、製造年と「設計上の標準使用期間」が本体に表示されています。扇風機の標準使用期間は、メーカーによって異なりますが、6〜10年程度に設定されていることが一般的です。この期間を超えて使用した場合、経年劣化による発火やけがなどの事故に至るおそれがあるとされています。
表示のない古い扇風機は、2009年より前に製造された物です。製造から15年以上たっている計算になるため、動いていても買い替えを検討しましょう。
扇風機を買取や譲渡で手放す
この章のポイント
- 製造から3〜5年以内が目安
- DCモーターやデザイン家電は需要がある
- シーズン前の春〜初夏に売ると有利
製造から年数の浅い扇風機は、リサイクルショップやフリマアプリで手放せることがあります。
| 扇風機の種類 | 買取の可能性 | ポイント |
|---|---|---|
| 羽根のない扇風機・空気清浄機能付き | 高い | 人気メーカーの製品は中古でも需要がある |
| DCモーター搭載の高級扇風機 | 比較的高い | 静音性や省エネ性能が評価される |
| 一般的なACモーターの扇風機 | 低い | 新品が安いため、値段がつきにくい |
| 製造から10年以上の扇風機 | ほぼ不可 | 安全面から買取対象外 |
扇風機は季節商品のため、需要が高まる5月〜7月に売りに出すと、買い手が見つかりやすくなります。売る前には、羽根やガードのホコリを落とし、リモコンや取扱説明書をそろえておきましょう。
古い扇風機を人に譲るのは、発火の危険があるためおすすめできません。製造から10年以上たった物は、譲らずに処分しましょう。
ハンディファンやサーキュレーターの捨て方
この章のポイント
- 充電式のハンディファンは電池に注意
- サーキュレーターは不燃ゴミや小型家電
- 冷風扇は水を抜いてから
扇風機以外の送風機器も、種類によって捨て方が異なります。
| 機器 | 一般的な分別 | 注意点 |
|---|---|---|
| ハンディファン・首かけ扇風機(充電式) | 小型家電回収、充電式電池の回収 | リチウムイオン電池内蔵、不燃ゴミに混ぜない |
| ハンディファン(乾電池式) | 不燃ゴミ・小型家電 | 乾電池を外してから出す |
| サーキュレーター | 不燃ゴミ・小型家電・粗大ゴミ | 大きさの基準を確認 |
| 冷風扇・冷風機 | 粗大ゴミ | タンクの水を抜き、乾かしてから出す |
| 換気扇・天井扇 | 不燃ゴミ・粗大ゴミ | 取り外しに電気工事が必要な場合は業者へ |
充電式のハンディファンは、ほかのゴミに混ぜて出すと、収集車や処理施設で内蔵のリチウムイオン電池が発火するおそれがあります。自治体の小型家電回収や、充電式電池の回収ルールに従って処分しましょう。
買い替えるときの扇風機の選び方
この章のポイント
- DCモーターは静かで省エネ
- 安全機能やタイマーの有無を確認
- 収納や処分のしやすさも考える
古い扇風機を処分して買い替える場合は、次のポイントを参考に選びましょう。
| モーターの種類 | 特徴 | 価格の目安 |
|---|---|---|
| ACモーター | 構造が単純で価格が安い、風量調節は3段階程度 | 3,000円〜8,000円程度 |
| DCモーター | 静音で消費電力が少なく、細かい風量調節ができる | 8,000円〜3万円程度 |
DCモーターの扇風機は、弱い風を静かに送れるため、就寝時や、高齢の方、赤ちゃんのいる家庭に向いています。消費電力もACモーターの半分以下になることが多く、長時間使う家庭ほど電気代の差が出ます。
高齢の親に贈る場合は、操作ボタンが大きくわかりやすい物、切り忘れ防止のタイマーが付いた物、倒れたときに自動で止まる転倒時停止機能のある物を選ぶと安心です。
実家の扇風機を片付けるときのポイント
この章のポイント
- 製造年を確認し、古い物は処分
- 各部屋にある扇風機をまとめて見直す
- エアコンとの併用で熱中症対策を
実家の納戸や押し入れには、何台もの扇風機がしまわれていることがあります。親世代は物を大切に使う意識が強く、数十年前の扇風機を「まだ動くから」と使い続けていることも少なくありません。
まずは、本体のラベルで製造年を確認しましょう。製造年の表示がない物や、設計上の標準使用期間を過ぎた物は、動いていても処分を検討します。親が処分を渋る場合は、古い扇風機による火災の事例を伝え、新しい扇風機を贈るなどして、安全に買い替えられるよう手助けしましょう。
高齢の親が、エアコンを使わずに扇風機だけで夏を過ごしている場合は、熱中症の危険もあります。扇風機は、エアコンの冷気を部屋全体に循環させる使い方が効果的です。帰省の際に、エアコンの動作確認やフィルターの掃除もあわせて行っておくと安心です。
扇風機の処分についてよくある質問
扇風機にリサイクル料金はかかる?
扇風機は家電リサイクル法の対象外のため、リサイクル料金はかかりません。自治体の粗大ゴミの手数料や、家電量販店の引き取り料金のみで処分できます。
羽根が割れた扇風機は修理できる?
メーカーの部品保有期間内であれば、羽根やガードを部品として取り寄せられることがあります。割れた羽根をテープなどで補修して使うのは、回転中に破片が飛ぶおそれがあるため避けましょう。
扇風機をしまうときの手入れは?
ガードと羽根を外して水洗いし、しっかり乾かしてから組み立てます。モーター部分のホコリは、乾いた布や掃除機で取り除きます。購入時の箱か、扇風機用の収納カバーに入れて、湿気の少ない場所で保管しましょう。
業務用の大型扇風機はどう処分する?
工場や店舗で使っていた業務用の扇風機は、産業廃棄物として処理する必要があり、自治体の粗大ゴミには出せません。産業廃棄物の処理業者や、購入した販売店に相談しましょう。
扇風機の処分についてまとめ
この記事のポイントをまとめます。
扇風機は、手軽に処分できる家電ですが、古い物を使い続けることには危険が伴います。寿命を迎えた扇風機は早めに手放し、安全に夏を過ごしましょう。
実家に帰省した際は、扇風機だけでなく、ほかの古い家電の製造年もあわせて確認しておくと安心です。