耶馬渓の景勝地や中津城、からあげの街として知られる大分県北部の中津市。実家が中津市にあるものの自分は遠方で暮らしていて、親が亡くなった後の空き家をどうすべきか悩んでいる——そんな相談が年々増えています。
空き家は放置するほど倒壊や不法侵入のリスクが高まり、近隣トラブルの原因にもなりかねません。とはいえ、いざ解体工事を検討しても「中津市でも補助金は使えるのか」「費用がどれくらいかかるのか」という不安を抱える方がほとんどではないでしょうか。
この記事では、中津市で解体工事を依頼できるおすすめ業者7選に加え、事前調査の申請を令和7年12月から受け付け、特定空家等で不良度の評点が100点以上という2つの要件を満たす必要がある中津市の補助金制度、見落としがちな法的手続きまで、実家じまいを控えた方向けにまとめて解説します。
この記事のポイント
- 中津市の木造解体の実勢坪単価は約44,655円(変動幅22,296円〜73,000円)が目安
- 中津市の「危険空家等除却事業補助金」は、補助対象経費の2分の1。国が定める除却工事費用基準額に床面積を乗じた額、または市が定める額(50万円が限度)の小さい方
- 要件は2つ。住宅の不良度判定の評点が100点以上であること、かつ空家法の特定空家等に該当すること。市税の滞納がないことも必要
- 事前調査の申請は令和7年12月1日から受付。判定が「該当」となってから、令和8年4月20日開始予定の交付申請に進む
- 補助金交付決定の前に解体工事に着手すると対象外。敷地内の補助対象物件をすべて除却する工事であること
実家じまいならこの順番で進めるのがおすすめです
- 中津市まちづくり推進課(0979-62-9032)に、空き家の状況と所有者を確認するため、必ず事前相談をする
- 事前調査申請書、本人確認書類、登記簿や固定資産税納付通知書、空き家の写真(3枚程度)を、窓口またはオンラインで提出する
- 市の調査を受け、補助の対象になるか、判定通知書を受け取る
- 対象となった場合は、解体業者の見積もりを取り、交付申請書と必要書類を提出する(工事請負契約は、補助対象者が結ぶ)
- 交付決定を受けてから解体工事に着手し、工事完了報告書と交付請求書を提出する
中津市の解体業者 比較早見表
| サービス名 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 解体無料見積ガイド | 一括見積もり | 2011年運営開始の老舗サービス |
| 解体工事110番 | 一括見積もり | 比較のプロが選んで紹介 |
| 解体工事一括net | 一括見積もり | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
| 解体工事比較ナビ | 一括見積もり | 比較しやすいポータル画面 |
| 解体の窓口 | 一括見積もり | 東証グロース上場企業運営 |
| 解体相談所 | 一括見積もり | ポータル型、比較がしやすい |
| 株式会社小川工業 | 直接依頼 | 中津市今津の建設会社、平成6年創業、土木・舗装と解体工事業に対応 |
【7選】中津市の解体工事業者を徹底比較
まずは複数社を比較したい方向け|一括見積もりサービス6選
1. 解体無料見積ガイド

2011年から運営を続ける老舗サービスです。公式サイトでは「累計契約成立件数No.1」と案内されています。全国1,000社以上の中から独自審査をクリアした優良業者のみを紹介しており、地域の相場感を把握するのに役立ちます。
| 運営会社 | 一般社団法人あんしん解体業者認定協会 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | 2011年運営開始の老舗サービス、補助金申請サポート無償 |
2. 解体工事110番

条件に合った解体業者を、比較のプロが選んで紹介してくれるサービスです。24時間365日受付対応なので、急いで見積もりを取りたい方にも向いています。
| 運営会社 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | 比較のプロが選んで紹介、24時間365日受付 |
3. 解体工事一括net

複数の解体業者へ同時に見積もり依頼ができる比較サービスです。一度の依頼で複数社の相場を把握でき、業者ごとに個別連絡する手間を省けます。
| 運営会社 | サンライフ株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
4. 解体工事比較ナビ

見積もり内容を比較しながら業者を選べるポータルサイトです。比較画面がシンプルなので、初めて解体業者を探す方でも検討しやすい設計になっています。
| 運営会社 | 株式会社サフタ |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | 比較しやすいポータル画面 |
5. 解体の窓口

東証グロース市場に上場するバリュークリエーション株式会社が運営するマッチングサービスです。全国2.2万人以上の利用実績があり、解体後の土地活用や売却まで一貫してサポートしてもらえるのが強みです。
| 運営会社 | バリュークリエーション株式会社(東証グロース上場) |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | 利用実績2.2万人超、解体後の土地活用まで対応 |
6. 解体相談所

複数の解体業者へ一度に見積もり依頼・比較ができるポータルサイトです。シンプルな比較画面で、初めて解体工事を検討する方でも直感的に使えます。
| 運営会社 | madoguchi株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | シンプルな比較画面、複数業者へ一度に依頼可能 |
地元業者に直接依頼したい方向け|中津市の解体会社
7. 株式会社小川工業
中津市大字今津に本社を構え、土木一式工事、舗装工事、とび・土工工事、塗装工事に加えて、建物や家屋の解体工事を手掛けている建設会社です。平成6年3月に有限会社として創業し、平成25年10月に株式会社へ商号変更しました。大分県や中津市から優良工事表彰を受けた実績があります。
| 所在地 | 大分県中津市大字今津649番地 |
|---|---|
| 電話番号 | 0979-32-7295 |
| 特徴 | 代表取締役小川智史、平成6年3月創業・資本金2,000万円、大分県知事許可(特-3)第10131号(土木・とび土工・舗装・塗装・解体工事業)、産業廃棄物収集運搬業(大分県・福岡県)、社員17名(令和4年10月時点) |
中津市の解体工事費用相場
中津市の実勢坪単価(解体無料見積ガイドの実績データ)
一般的な相場表ではなく、中津市で実際に行われた解体工事の実績データを見てみましょう。
| 建物構造・工事種別 | 坪単価(実勢価格) | 現場状況による変動幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 44,655円 | 22,296円〜73,000円 |
| 鉄骨造 | 42,824円 | データ数が少なく変動幅なし |
| RC造 | 76,000円 | 52,000円〜100,000円 |
| 内装解体 | 45,130円 | 24,802円〜75,120円 |

例えば木造30坪の住宅を解体する場合、本体工事費の目安は133万9,650円です。実際の総額は、残置ゴミ・樹木・ブロック塀などの撤去を含む付帯工事費が加わることで変わってくるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
中津市で使える解体工事の補助金・助成金
中津市には、適正に管理されず、周辺の生活環境に大きな悪影響を及ぼす危険な空き家の解体費を補助する制度があります。事前調査の申請を令和7年12月1日から受け付けていて、補助の要件が2つ重なる点が特徴です。
補助対象経費の2分の1・上限50万円。要件は「評点100点以上」かつ「特定空家等」
- 補助額:補助対象経費の2分の1。国が定める除却工事費用基準額に床面積を乗じた額、または市が定める額(50万円を限度)の、いずれか小さい額
- 補助要件:市税を滞納していないこと。住宅の不良度判定基準の評点が100点以上であること。空家法に規定する「特定空家等」に該当すること。暴力団等と密接な関係を有しないこと。対象建築物に所有権以外の権利が設定されていないこと
- 対象者:建築物の所有者として登記記録(未登記の場合は固定資産課税台帳)に記録されている人と、その相続人等
- 対象工事:敷地内の補助対象物件をすべて除却する工事。補助対象者が工事請負契約を結ぶ工事。解体工事を行うために必要な資格等を持つ業者が行う工事。他の補助金等と併せて交付を受けていないこと
- 事前調査の申請:令和7年12月1日(月)から受付。窓口またはオンライン。必要書類が揃った人から建物の調査に入る。必要書類は、事前調査申請書、申請者が確認できる書類、登記簿や固定資産税納付通知書など、空き家の写真(3枚程度)
- 補助金の申請:令和8年4月20日(月)から開始予定。事前調査の判定通知書で「該当」となった場合に、交付申請書に必要書類を添えて提出
- 注意:補助金交付決定の前に解体工事に着手すると、対象外。受付の段階で要件に該当しないと分かった場合は、対象から外れることがある
- 解体後の税:住宅を滅失すると住宅用地の特例が適用されなくなり、翌年から土地の税額が増えることがある。問合せ先は税務課固定資産係(0979-22-1167)
- 公式ページに記載がない項目:予算額、受付の締切日、工事の完了期限、市内業者の条件
中津市の補助金は、住宅の不良度が評点100点以上で、かつ空家法の特定空家等に該当するという、2つの要件を満たす必要があります。空き家が古いだけでは対象にならないため、まず事前相談と事前調査で、対象になるかを確認しましょう。事前調査は令和7年12月1日から受け付けていて、判定が「該当」となった後に、令和8年4月20日開始予定の交付申請に進みます。交付決定の前に着工すると対象外です。解体後は土地の固定資産税が上がることがあるので、税務課にも確認しておきましょう。詳細は中津市まちづくり推進課(0979-62-9032)へご確認ください。

業者選び以前に知っておきたい2つの法的手続き
アスベスト事前調査の掲示義務
2022年の法改正により、解体工事を行う際は石綿(アスベスト)の有無にかかわらず事前調査が義務付けられています。中津市でも、元請業者は調査結果を現場に掲示し、届出時に石綿有無を報告する必要があります。この手続きを省略する業者は法令違反の可能性があるため注意してください。
特定建設作業の届出
騒音規制法・振動規制法などで定める「特定建設作業」に該当する解体工事では、原則として作業開始日の7日前までに市への届出が必要です。届出は業者が行うのが一般的ですが、近隣への説明が不十分だとトラブルの原因になります。契約前に「近隣挨拶をいつ・誰が行うか」「重機の搬入経路」を確認しておきましょう。
実家じまいを考えるなら知っておきたい「解体後」の話
解体工事は「壊して終わり」ではありません。実家じまいを見据えるなら、次の2点も押さえておく必要があります。
固定資産税が上がる可能性がある
建物を解体して更地にすると、住宅用地の軽減特例(200㎡までの部分は課税標準が評価額の1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減される制度)が適用されなくなります。解体すると原則としてこの特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がる可能性があります。実際の税額は土地の評価額や面積、負担調整措置などによって異なるため、一概に「何倍になる」とは言えません。中津市でも、建物を解体すると住宅用地の特例が外れ、翌年から土地の税額が増えることがあります。売却や活用の予定と合わせて、時期を検討しましょう。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし2024年以降の譲渡で相続人が3人以上の場合は最高2,000万円になります。適用には「相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限があるため、解体・売却のスケジュールは早めに逆算しておくことが重要です。中津市の補助金は、特定空家等で評点100点以上という要件があるため、売却のスケジュールと合わせて、早めに市へ事前相談をしておきましょう。

業者選びの最終チェックリスト
比較サービスや業者一覧を見た上で、最後に契約前に確認すべき5つのポイントです。
- 建設業許可または解体工事業登録の有無:無許可・無登録の業者は法律違反です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で登録番号を照合しましょう。
- 見積書に内訳が明記されているか:「一式」とだけ記載された見積書は要注意です。仮設工事費・解体工事費・廃棄物処理費・付帯工事費が項目ごとに分かれているかを確認しましょう。
- 産業廃棄物のマニフェストを発行しているか:発行に応じない業者は不法投棄のリスクがあるため避けたほうが無難です。
- 損害賠償保険に加入しているか:重機作業中に隣家を傷つけるなどのトラブルは珍しくありません。工事賠償責任保険への加入有無は契約前に必ず確認してください。
- 要件を2つとも満たすか確認しているか:中津市の補助金は、不良度の評点100点以上と特定空家等の該当の、両方が必要です。事前調査の判定通知書を受け取ってから、解体の契約に進みましょう。
中津市の解体工事の流れ

- 業者選定・現地調査・見積もり比較・市への事前相談と事前調査の申請
- 契約・自治体への届出(特定建設作業届、石綿事前調査結果の報告)
- ライフライン停止・近隣挨拶・残置物撤去
- 足場養生→内装・屋根解体→本体解体→基礎撤去
- 清掃・整地・建物滅失登記(解体後1ヶ月以内に法務局へ申請義務あり)
解体前に家財道具が残っている場合
解体業者によっては残置物撤去も対応してもらえますが、別途費用がかかることが多く、量が多いと解体費用より高くつくこともあります。先に不用品だけ片付けておきたい場合は、不用品回収専門の一括見積もりサービスを使うと比較検討がしやすくなります。

| サービス名 | 不用品回収無料一括見積もり「ぽいみつ」 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(中津市含む) |
| 特徴 | 不用品回収・空き家片付け・遺品整理・ゴミ屋敷清掃の一括見積もりに対応、利用は完全無料 |
よくある質問
Q. 古い空き家なら、必ず補助を受けられますか?
いいえ。住宅の不良度判定の評点が100点以上で、かつ空家法の特定空家等に該当する必要があります。事前調査で、補助の対象になるかが判定されます。
Q. 先に解体業者と契約してもよいですか?
補助金交付決定の前に解体工事に着手すると、対象外です。事前調査と交付申請を済ませ、交付決定を受けてから着工してください。
Q. 相見積もりは何社くらい取るべきですか?
3社程度を目安に比較すると、極端な高額請求や不当な低価格を見抜きやすくなります。
Q. 建物滅失登記は自分でもできますか?
可能です。ただし、業者から交付される「建物滅失証明書」が必要になるため、工事完了後に必ず受け取っておきましょう。
まとめ
中津市の解体工事は、不良度の評点が100点以上で、かつ特定空家等に該当する危険な空き家であれば、補助対象経費の2分の1(上限50万円)の補助を受けられる可能性があります。事前調査の申請を令和7年12月から受け付けていて、交付決定の前に着工すると対象外です。早めに市へ相談しつつ、複数の一括見積もりサービスで相場を把握し、地元業者への直接依頼も含めて比較検討することが費用を抑える近道になります。
