碁石海岸の景観や、サンマの水揚げで知られる三陸の港町、岩手県沿岸南部の大船渡市。実家が大船渡市にあるものの自分は遠方で暮らしていて、親が亡くなった後の空き家をどうすべきか悩んでいる——そんな相談が年々増えています。
空き家は放置するほど倒壊や不法侵入のリスクが高まり、近隣トラブルの原因にもなりかねません。とはいえ、いざ解体工事を検討しても「大船渡市でも補助金は使えるのか」「費用がどれくらいかかるのか」という不安を抱える方がほとんどではないでしょうか。
この記事では、大船渡市で解体工事を依頼できるおすすめ業者7選に加え、補助率は5分の4と高いが、単価に上限があり、建て替えのための除却は対象外で、令和8年度の受付は12月25日までの大船渡市の補助金制度、見落としがちな法的手続きまで、実家じまいを控えた方向けにまとめて解説します。
この記事のポイント
- 大船渡市の木造解体の実勢坪単価は約41,037円(変動幅28,157円〜55,400円)が目安
- 大船渡市の「危険空き家除却工事補助金」は、対象工事費の5分の4(1,000円未満切り捨て)、上限50万円。家財の撤去・運搬・処分費は対象外
- 除却工事の単価上限は、令和8年度は木造33,000円/㎡、非木造47,000円/㎡。建て替えのための除却は対象外
- 受付は令和8年5月20日〜12月25日(郵送は必着)。予算がなくなり次第終了
- 事前調査申請で対象と判定されてから、本申請をする。工事契約の前に申請し、令和9年2月26日までに完了する
実家じまいならこの順番で進めるのがおすすめです
- 大船渡市住宅管理課(0192-27-3111)に、事前調査申請を出す(直接持参または郵送。受付は平日9時〜16時)
- 書類審査と現地調査で、倒壊や部材落下などの危険があり、周囲に悪影響を与える空き家かの判定を受ける
- 市内の建設業許可などを受けた事業者から、見積もりを取る(3社以上で比較)
- 対象と判定されたら、工事契約の前に、補助金交付申請(本申請)をして、交付決定を受ける
- 交付決定の後に着工し、空き家の全部を解体して、令和9年2月26日までに完了する
大船渡市の解体業者 比較早見表
| サービス名 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 解体無料見積ガイド | 一括見積もり | 2011年運営開始の老舗サービス |
| 解体工事110番 | 一括見積もり | 比較のプロが選んで紹介 |
| 解体工事一括net | 一括見積もり | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
| 解体工事比較ナビ | 一括見積もり | 比較しやすいポータル画面 |
| 解体の窓口 | 一括見積もり | 東証グロース上場企業運営 |
| 解体相談所 | 一括見積もり | ポータル型、比較がしやすい |
| 株式会社アトラス | 直接依頼 | 大船渡市の産廃処理・解体会社、平成5年設立、解体工事業の許可を持つ |
【7選】大船渡市の解体工事業者を徹底比較
まずは複数社を比較したい方向け|一括見積もりサービス6選
1. 解体無料見積ガイド

2011年から運営を続ける老舗サービスです。公式サイトでは「累計契約成立件数No.1」と案内されています。全国1,000社以上の中から独自審査をクリアした優良業者のみを紹介しており、地域の相場感を把握するのに役立ちます。
| 運営会社 | 一般社団法人あんしん解体業者認定協会 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | 2011年運営開始の老舗サービス、補助金申請サポート無償 |
2. 解体工事110番

条件に合った解体業者を、比較のプロが選んで紹介してくれるサービスです。24時間365日受付対応なので、急いで見積もりを取りたい方にも向いています。
| 運営会社 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | 比較のプロが選んで紹介、24時間365日受付 |
3. 解体工事一括net

複数の解体業者へ同時に見積もり依頼ができる比較サービスです。一度の依頼で複数社の相場を把握でき、業者ごとに個別連絡する手間を省けます。
| 運営会社 | サンライフ株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | 複数業者へ一括で見積もり依頼が可能 |
4. 解体工事比較ナビ

見積もり内容を比較しながら業者を選べるポータルサイトです。比較画面がシンプルなので、初めて解体業者を探す方でも検討しやすい設計になっています。
| 運営会社 | 株式会社サフタ |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | 比較しやすいポータル画面 |
5. 解体の窓口

東証グロース市場に上場するバリュークリエーション株式会社が運営するマッチングサービスです。全国2.2万人以上の利用実績があり、解体後の土地活用や売却まで一貫してサポートしてもらえるのが強みです。
| 運営会社 | バリュークリエーション株式会社(東証グロース上場) |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | 利用実績2.2万人超、解体後の土地活用まで対応 |
6. 解体相談所

複数の解体業者へ一度に見積もり依頼・比較ができるポータルサイトです。シンプルな比較画面で、初めて解体工事を検討する方でも直感的に使えます。
| 運営会社 | madoguchi株式会社 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | シンプルな比較画面、複数業者へ一度に依頼可能 |
地元業者に直接依頼したい方向け|大船渡市の解体会社
7. 株式会社アトラス
大船渡市立根町に本社を構え、解体工事業、産業廃棄物の処分・収集運搬、使用済自動車の解体、非鉄・金属の回収を手掛けている会社です。平成5年に設立され、平成29年に解体工事業の一般建設業許可を取得しました。木くずや廃プラスチック、がれき類などの中間処理施設も運営しています。
| 所在地 | 岩手県大船渡市立根町字細野23番地3 |
|---|---|
| 電話番号 | 0192-27-1286 |
| 特徴 | 岩手県知事許可(般-7)第90059号(とび・土工・解体工事業)、代表取締役佐々木高徳、平成5年2月設立・資本金600万円、産業廃棄物の処分・収集運搬、使用済自動車解体 |
大船渡市の解体工事費用相場
大船渡市の実勢坪単価(解体無料見積ガイドの実績データ)
一般的な相場表ではなく、大船渡市で実際に行われた解体工事の実績データを見てみましょう。
| 建物構造・工事種別 | 坪単価(実勢価格) | 現場状況による変動幅 |
|---|---|---|
| 木造 | 41,037円 | 28,157円〜55,400円 |
| 鉄骨造 | 46,172円 | 25,651円〜89,761円 |
| RC造 | 82,500円 | 55,000円〜110,000円 |
| 内装解体 | 47,500円 | 15,000円〜80,000円 |

例えば木造30坪の住宅を解体する場合、本体工事費の目安は123万1,110円です。実際の総額は、残置ゴミ・樹木・ブロック塀などの撤去を含む付帯工事費が加わることで変わってくるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
大船渡市で使える解体工事の補助金・助成金
大船渡市には、倒壊や部材落下などの危険がある空き家の除却費を、5分の4まで補助する制度があります。上限は50万円で、事前調査の判定が前提です。建て替えのための除却は対象外で、受付は令和8年12月25日までです。
対象工事費の5分の4・上限50万円。建て替えのための除却は対象外
- 補助率・上限:対象工事費の5分の4(1,000円未満切り捨て)、上限50万円。家財の撤去・運搬・処分費は対象外
- 単価の上限(令和8年度):除却工事の単価は、木造33,000円/㎡、非木造47,000円/㎡が上限
- 対象の空き家:倒壊や部材落下などの危険があり、周辺に悪影響を与えるもので、事前調査で判定される。1年以上使われていない専用住宅または併用住宅(長屋・共同住宅は除外)。併用住宅は、住宅部分が延べ床面積の2分の1以上。勧告を受けていない、または管理不全空家等の勧告が解除されている。公共事業等の物件移転補償の対象でない
- 対象工事:空き家の全部を解体する工事で、市内の建設業許可等を受けた事業者が請け負う。令和9年2月26日(金)までに完了。建て替えのための除却は対象外
- 対象者:空き家の所有者または相続人(登記事項証明書または固定資産課税台帳に記載の個人)。市税を滞納していない。権利者が他にいる場合は全員の同意が必要
- 受付期間:令和8年5月20日(水)〜12月25日(金)(郵送は必着)。受付時間は平日9時〜16時。予算がなくなり次第終了。件数の上限は、公式ページに記載がない
- 手続き:直接持参または郵送で、(1)事前調査申請(書類審査と現地調査で判定、結果が通知される)→(2)補助金交付申請(事前調査で対象と判定された場合)
- 注意点:工事契約の前に申請し、交付決定を受ける必要がある。決定前に着工した場合は対象外。書類に不備があると受付完了にならない。除却後は住宅用地特例がなくなり、翌年度から固定資産税が増額される場合がある
大船渡市の補助金は、補助率が5分の4と高い一方で、除却工事の単価に上限(木造33,000円/㎡、非木造47,000円/㎡)があるため、実際の補助額は見積額の8割とは限りません。また、建て替えのための除却は対象外なので、解体後に新築を予定している場合は、事前に住宅管理課へ確認してください。工事契約の前に、事前調査申請と補助金交付申請を済ませ、交付決定を受けることが条件です。令和9年2月26日までの完了にも注意しましょう。詳細は大船渡市都市整備部住宅管理課(0192-27-3111)へご確認ください。

業者選び以前に知っておきたい2つの法的手続き
アスベスト事前調査の掲示義務
2022年の法改正により、解体工事を行う際は石綿(アスベスト)の有無にかかわらず事前調査が義務付けられています。大船渡市でも、元請業者は調査結果を現場に掲示し、届出時に石綿有無を報告する必要があります。この手続きを省略する業者は法令違反の可能性があるため注意してください。
特定建設作業の届出
騒音規制法・振動規制法などで定める「特定建設作業」に該当する解体工事では、原則として作業開始日の7日前までに市への届出が必要です。届出は業者が行うのが一般的ですが、近隣への説明が不十分だとトラブルの原因になります。契約前に「近隣挨拶をいつ・誰が行うか」「重機の搬入経路」を確認しておきましょう。
実家じまいを考えるなら知っておきたい「解体後」の話
解体工事は「壊して終わり」ではありません。実家じまいを見据えるなら、次の2点も押さえておく必要があります。
固定資産税が上がる可能性がある
建物を解体して更地にすると、住宅用地の軽減特例(200㎡までの部分は課税標準が評価額の1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減される制度)が適用されなくなります。解体すると原則としてこの特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がる可能性があります。実際の税額は土地の評価額や面積、負担調整措置などによって異なるため、一概に「何倍になる」とは言えません。大船渡市でも、除却後は住宅用地特例がなくなり、翌年度から固定資産税が増額される場合があります。売却や活用の予定と合わせて、時期を検討しましょう。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。ただし2024年以降の譲渡で相続人が3人以上の場合は最高2,000万円になります。適用には「相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限があるため、解体・売却のスケジュールは早めに逆算しておくことが重要です。大船渡市の補助金は、予算がなくなり次第終了するため、売却のスケジュールと合わせて、早めに市へ相談しておきましょう。

業者選びの最終チェックリスト
比較サービスや業者一覧を見た上で、最後に契約前に確認すべき5つのポイントです。
- 建設業許可または解体工事業登録の有無:無許可・無登録の業者は法律違反です。国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で登録番号を照合しましょう。
- 見積書に内訳が明記されているか:「一式」とだけ記載された見積書は要注意です。仮設工事費・解体工事費・廃棄物処理費・付帯工事費が項目ごとに分かれているかを確認しましょう。
- 産業廃棄物のマニフェストを発行しているか:発行に応じない業者は不法投棄のリスクがあるため避けたほうが無難です。
- 損害賠償保険に加入しているか:重機作業中に隣家を傷つけるなどのトラブルは珍しくありません。工事賠償責任保険への加入有無は契約前に必ず確認してください。
- 建て替えのための除却ではないか:大船渡市の補助金は、建て替えのための除却は対象外です。工事契約の前に申請し、交付決定の前に着工した場合も対象外です。
大船渡市の解体工事の流れ

- 業者選定(市内の許可業者)・現地調査・見積もり比較・市への事前調査申請
- 契約・自治体への届出(特定建設作業届、石綿事前調査結果の報告)
- ライフライン停止・近隣挨拶・残置物撤去
- 足場養生→内装・屋根解体→本体解体→基礎撤去
- 清掃・整地・建物滅失登記(解体後1ヶ月以内に法務局へ申請義務あり)
解体前に家財道具が残っている場合
解体業者によっては残置物撤去も対応してもらえますが、別途費用がかかることが多く、量が多いと解体費用より高くつくこともあります。先に不用品だけ片付けておきたい場合は、不用品回収専門の一括見積もりサービスを使うと比較検討がしやすくなります。

| サービス名 | 不用品回収無料一括見積もり「ぽいみつ」 |
|---|---|
| 対応エリア | 全国(大船渡市含む) |
| 特徴 | 不用品回収・空き家片付け・遺品整理・ゴミ屋敷清掃の一括見積もりに対応、利用は完全無料 |
よくある質問
Q. 補助額は、見積額の8割ですか?
対象工事費の5分の4が基本ですが、除却工事の単価に上限があります(令和8年度は木造33,000円/㎡、非木造47,000円/㎡)。上限は50万円です。
Q. 建て替えのために解体する場合も対象ですか?
建て替えのための除却は、対象外です。解体後の計画は、事前に住宅管理課にご確認ください。
Q. 相見積もりは何社くらい取るべきですか?
3社程度を目安に比較すると、極端な高額請求や不当な低価格を見抜きやすくなります。
Q. 建物滅失登記は自分でもできますか?
可能です。ただし、業者から交付される「建物滅失証明書」が必要になるため、工事完了後に必ず受け取っておきましょう。
まとめ
大船渡市の解体工事は、倒壊や部材落下などの危険がある、1年以上使われていない専用住宅などであれば、対象工事費の5分の4(上限50万円)の補助を受けられる可能性があります。建て替えのための除却は対象外で、令和8年度の受付は12月25日までです。早めに市へ相談しつつ、複数の一括見積もりサービスで相場を把握し、地元業者への直接依頼も含めて比較検討することが費用を抑える近道になります。
