骨が折れたビニール傘、玄関の傘立てにあふれる使っていない傘、実家の物置から束になって出てきた古い傘。傘は長さがあるうえに、金属・プラスチック・布やビニールが組み合わさっているため、「何ゴミで出せばいいのか」「分解しないといけないのか」と迷う方が多い物です。
Yahoo!知恵袋にも「傘は燃えないゴミ?粗大ゴミ?」「ビニール傘は分解して捨てるの?」「ゴミ袋に入らない長い傘はどうやって出す?」といった質問が数多く寄せられています。
傘の捨て方は自治体によって異なり、不燃ゴミとしてそのまま出せるところもあれば、長さによって粗大ゴミになるところ、骨と生地を分けて出すよう求めるところもあります。日本では年間に1億本以上の傘が消費されているともいわれ、その多くがビニール傘です。正しい捨て方を知るとともに、傘を増やさない工夫も考えてみましょう。
本記事では、傘は何ゴミかと自治体ごとの違い、傘の分解方法と注意点、捨てずに手放す方法、傘の修理や長持ちさせるコツ、実家に大量の傘があるときの進め方まで、知恵袋に寄せられた声を交えて詳しく解説します。

傘は何ゴミ?
この章のポイント
- 不燃ゴミとして出せる自治体が多い
- 長さによっては粗大ゴミになることも
- 分解を求める自治体もある
傘は、骨が金属やグラスファイバー、生地がポリエステルやビニール、持ち手がプラスチックや木と、複数の素材でできており、分別方法は自治体によって大きく異なります。
| 自治体の扱いの例 | 出し方 | ポイント |
|---|---|---|
| 不燃ゴミ(そのまま) | 分解せず、不燃ゴミの日に出す | 袋に入らなくても、傘はそのまま出せる自治体が多い |
| 不燃ゴミ(分解して) | 骨は不燃ゴミ・金属ゴミ、生地は可燃ゴミやプラスチックゴミ | 素材ごとに分別する |
| 粗大ゴミ | 処理券を貼って出す | 長さが50cmや1mを超える物を粗大ゴミとする自治体 |
| 金属ゴミ・資源ゴミ | 骨の部分を金属として回収 | 生地を外すよう求められることが多い |
指定のゴミ袋に入らない長さの傘でも、「傘は袋に入れずに、数本をひもで束ねて出してよい」としている自治体は少なくありません。住んでいる地域のゴミ分別表やアプリで「傘」と検索して、出し方を確認しましょう。
傘の種類による違い
| 傘の種類 | 主な素材 | 捨てるときのポイント |
|---|---|---|
| ビニール傘 | 骨は金属、生地はポリエチレンなどのビニール | 生地を外すとプラスチックゴミや可燃ゴミになる |
| 長傘(布製) | 骨は金属やグラスファイバー、生地はポリエステル | 生地は可燃ゴミとする自治体が多い |
| 折りたたみ傘 | 骨が細かく分かれている | 小さいため、不燃ゴミの袋に入れて出せる |
| 日傘 | 生地に綿や麻、レースが使われている物も | 骨と生地の扱いは雨傘と同じ |
| ジャンプ傘 | ばねの力で開く機構がある | 分解の際にばねが跳ねるため注意 |
知恵袋に寄せられた声
Yahoo!知恵袋には、次のような質問と回答が見られます。
- 急な雨のたびにビニール傘を買ってしまい、玄関に10本以上たまっている
- 傘を分解しようとしたら、骨の先で手を切ってしまった
- 亡くなった父の傘が実家に何十本もあり、まとめて捨てたい
回答では「自治体によっては分解せずにそのまま出せる」「分解するなら軍手とペンチを使うと安全」「折りたたみ傘を持ち歩くようにしたらビニール傘が増えなくなった」といったアドバイスが目立ちました。
傘を分解する方法
この章のポイント
- 自治体が分解を求めている場合に行う
- ペンチとはさみ、軍手を用意
- 骨の先やばねでのけがに注意
自治体が素材ごとの分別を求めている場合や、ゴミ袋に入る長さにしたい場合は、傘を分解します。
| 手順 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 準備する | 軍手をはめ、ペンチとはさみを用意する | 作業は床にシートを敷いた場所で |
| 2. 生地を外す | 傘を開き、骨の先端に付いている「露先(つゆさき)」から生地を外す | 糸で留めてある場合ははさみで切る |
| 3. 中心部分を外す | 傘の頂点の「石突き」のキャップを外し、生地を引き抜く | キャップは回すか、ペンチで引き抜く |
| 4. 骨を閉じる | 骨だけになった傘を閉じ、ひもやテープで束ねる | 広がらないように固定する |
| 5. 分別して出す | 骨は不燃ゴミや金属ゴミ、生地は可燃ゴミやプラスチックゴミ | 自治体のルールに従う |
ビニール傘の生地の外し方
ビニール傘は、骨の先端の露先がビニールにはめ込まれているだけのことが多く、露先を1本ずつ引き抜けば、比較的簡単に生地を外せます。頂点の部分は、石突きのキャップを外すか、ビニールをはさみで丸く切り取ります。外したビニールは、小さくたたんで、自治体のルールに従ってプラスチックゴミや可燃ゴミとして出しましょう。
分解する際の注意点
- 骨の先端や折れた部分は鋭いため、必ず軍手や作業用手袋をはめる
- ジャンプ傘は、閉じた状態でばねに力がかかっているため、顔を近づけて作業しない
- 折れた骨が飛び出している場合は、テープで覆ってから作業する
- 骨を短く切る必要はなく、無理に折ったり切ったりしない
- 錆びた傘は、破傷風などの感染を防ぐため、けがをしないよう特に注意する
大型のゴルフ傘やパラソルなど、骨が太くて長い傘は、家庭用のペンチでは分解が難しいことがあります。無理に力を加えると、骨が跳ねてけがをするおそれがあるため、そのまま粗大ゴミとして出すのが安全です。
分解が難しい傘や、けがが心配な場合は、無理をせず、分解せずに出せる方法(粗大ゴミや持ち込みなど)がないか、自治体に確認しましょう。
傘を捨てずに活かす方法
この章のポイント
- まだ使える傘は寄付や譲渡
- 傘の生地はリメイク素材として人気
- 店舗や団体の回収を利用できることも
壊れていない傘や、状態のよい傘は、捨てずに活かす方法もあります。
| 方法 | 内容 | 向いている傘 |
|---|---|---|
| 寄付 | 傘を必要とする国内外の団体や施設に送る | 骨が折れておらず、まだ使える傘 |
| 貸し傘として提供 | 駅や商店街、施設の置き傘として引き取ってもらう | 受け入れ先がある場合 |
| リメイク | 傘の生地をエコバッグやレインカバーなどに作り替える | 柄や色が気に入っている傘 |
| 回収・リサイクル | 店舗や団体が傘を回収し、素材ごとにリサイクル | 実施している店舗が近くにある場合 |
| 売却 | ブランド傘や高級傘をフリマアプリや買取店で売る | 有名ブランド、未使用品 |
傘を寄付する
まだ使える傘は、雨の多い地域の学校や、傘を買うのが難しい国の人々に届ける活動をしている団体に寄付できる場合があります。受け付けている傘の状態や、送料の負担、寄付金の有無は団体ごとに異なるため、事前に確認しましょう。地域の福祉施設や学童保育で、置き傘として受け入れてくれることもあります。
傘の生地をリメイクする
傘の生地は、水をはじく加工がされていて丈夫なため、エコバッグや自転車のサドルカバー、ペット用のレインコート、ポーチなどにリメイクする素材として活用できます。お気に入りの柄の傘が壊れてしまった場合は、生地だけを外して残しておくのもよいでしょう。
壊れた傘は修理できる?
この章のポイント
- 骨が1〜2本折れた程度なら修理可能
- 修理キットは数百円で購入できる
- 修理専門店は1か所1,000円前後から
骨が折れたり、露先が外れたりした傘は、修理して使い続けられることがあります。
自分で修理する
ホームセンターや100円ショップ、インターネットでは、傘の修理キットが数百円程度で販売されています。修理の前に、どの部分が壊れているのかを確認しましょう。骨が曲がった程度であれば、ペンチでゆっくり戻せることもあります。折れた骨に添える金具(三ツ爪・四ツ爪)や、外れた露先の交換部品などが入っており、ペンチがあれば自分で修理できます。生地と骨をつなぐ糸がほつれた場合は、同じ色の糸で縫い直すだけで直ります。
修理専門店に依頼する
高価な傘や、思い入れのある傘は、傘の修理専門店や、靴・かばんの修理店に依頼する方法もあります。骨の交換は1か所1,000円〜2,000円程度、生地の張り替えは5,000円〜1万円程度が目安です。贈り物でもらった傘や、親の形見の傘などは、修理して長く使うという選択肢も検討してみてください。
傘を長持ちさせる使い方と手入れ
この章のポイント
- 使った後は陰干しして乾かす
- 開くときは軽く振ってからゆっくり開く
- 撥水スプレーで水はじきを回復
傘は、使い方と手入れ次第で寿命が大きく変わります。お気に入りの傘を長く使うために、次のポイントを押さえておきましょう。
- 使った後は、水気を軽く切り、風通しのよい日陰で広げて乾かす(濡れたまま閉じると、骨のさびや生地のカビ、においの原因になる)
- 開く前に、傘を軽く振って生地をほぐしてから、ゆっくり開く
- 強風の日は無理に差さず、骨に負担をかけない
- 傘を杖のように地面について歩かない(石突きや中棒が傷む)
- 水をはじかなくなったら、市販の撥水スプレーをかけるか、ドライヤーの温風を当てて撥水効果を回復させる
傘の撥水加工は、熱を加えると回復しやすい性質があります。乾いた状態の傘に、ドライヤーの温風を生地から10cmほど離して当てると、水はじきが戻ることがあります。車の中に傘を置きっぱなしにした場合、夏場の高温でビニールや接着部分が劣化しやすいため注意しましょう。
ビニール傘を増やさないための工夫
この章のポイント
- 折りたたみ傘を持ち歩く
- 丈夫な傘を1本持つ
- 傘のシェアリングサービスを利用
傘の処分に困らないためには、傘を増やさない工夫も大切です。
- 軽量の折りたたみ傘を、通勤かばんや車の中に常備する
- 天気予報を確認する習慣をつけ、降水確率が高い日は傘を持って出かける
- 風に強く、長く使える丈夫な傘を1本持つ
- 駅や街中に設置されている傘のシェアリングサービスを利用する
- 職場や学校に置き傘を1本用意しておく
近年は、スマートフォンのアプリで借りて、別の場所で返せる傘のシェアリングサービスが、駅や商業施設を中心に広がっています。1日あたり100円台で利用できるサービスもあり、急な雨のときにビニール傘を買わずに済みます。
急な雨のたびに500円〜700円程度のビニール傘を買っていると、年間で数千円の出費になります。軽くて丈夫な折りたたみ傘は2,000円〜3,000円程度から購入でき、数年使えることを考えると、結果的に節約にもつながります。
レインコートや長靴など雨具の捨て方
この章のポイント
- レインコートは可燃ゴミが一般的
- 長靴は素材によって可燃・不燃に分かれる
- 傘立ては素材と大きさで分別
傘と一緒に、使わなくなった雨具も見直しておきましょう。
| 雨具 | 一般的な分別 | ポイント |
|---|---|---|
| レインコート・ポンチョ | 可燃ゴミ(ビニール製はプラスチックゴミの自治体も) | 金属のボタンやファスナーは自治体の指示に従う |
| 長靴・レインブーツ | 可燃ゴミか不燃ゴミ | ゴム製・塩化ビニール製は自治体によって異なる |
| 傘立て(陶器製) | 不燃ゴミ・粗大ゴミ | 割れないよう注意して運ぶ |
| 傘立て(金属製・プラスチック製) | 金属ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミ | 大きさの基準を確認 |
| 傘カバー・傘袋 | 可燃ゴミかプラスチックゴミ | 布製は可燃ゴミ |
子どもが成長して使わなくなった傘やレインコート、長靴は、サイズが合わなくなった程度で状態がよい物が多いため、きょうだいや知人に譲ったり、フリマアプリやリユースショップで手放したりするのもおすすめです。
実家に大量の傘があるときの進め方
この章のポイント
- 使える傘と壊れた傘を分ける
- 家族で使う分だけ残す
- まとめて出すときは本数の上限を確認
実家の玄関や物置からは、何十本もの傘がまとめて出てくることがあります。
まずは、1本ずつ開いて、骨が折れていないか、生地に穴や汚れがないかを確認し、使える傘と壊れた傘に分けましょう。使える傘は、家族の人数分と来客用に数本を残せば十分です。日傘や折りたたみ傘も、同じように必要な本数を決めて選びましょう。残りは寄付や譲渡を検討します。
壊れた傘をまとめて出す場合は、自治体によって1回に出せる本数の上限が決められていることがあります。数回に分けて出すか、清掃工場への持ち込みを利用しましょう。傘立ても不要であれば、陶器製は不燃ゴミや粗大ゴミ、金属製は金属ゴミや粗大ゴミとして処分できます。
傘の捨て方についてよくある質問
傘は燃えるゴミで出せる?
傘の骨は金属やグラスファイバーでできているため、そのまま可燃ゴミとして出せる自治体はほとんどありません。生地だけを外した場合、生地は可燃ゴミとして出せることがあります。
ゴミ袋に入らない傘はどう出す?
傘は袋に入れずに、数本をひもで束ねて出せる自治体が多くあります。袋の指定がある自治体では、袋から飛び出した状態で口を縛って出せる場合もあるため、分別表で確認しましょう。
折りたたみ傘も分解が必要?
折りたたみ傘は小さいため、分解せずに不燃ゴミの袋に入れて出せる自治体がほとんどです。分別を求める自治体では、長傘と同じように生地と骨を分けます。
傘の寿命はどのくらい?
使用頻度や扱い方によりますが、一般的な傘の寿命は2〜5年程度といわれています。水をはじかなくなった、骨がゆがんできた、開閉がしにくくなったら、買い替えや修理の時期です。
置き忘れた傘や、誰の物かわからない傘はどうする?
自宅に残された持ち主のわからない傘は、心当たりのある人に確認したうえで、引き取り手がいなければ処分して問題ありません。店舗や駅での忘れ物は、施設の管理者や警察に届けましょう。
子ども用の傘も同じ捨て方でいい?
子ども用の傘も、大人用と同じ方法で処分できます。名前が書かれている場合は、名前の部分を消すか、テープで隠してから出しましょう。
傘の捨て方についてまとめ
この記事のポイントをまとめます。
傘は、身近な物だけに、気づかないうちに増えてしまいがちです。正しい捨て方を確認して手放すとともに、お気に入りの1本を長く使う習慣をつけていきましょう。
玄関の傘立てがすっきりすれば、家の印象も変わります。