電池が切れたまま引き出しに入っている腕時計、止まったままの掛け時計、実家の居間にある大きな柱時計、亡くなった父が毎日身につけていた腕時計。時計は、壊れていても「高かった物だから」「思い出があるから」と捨てにくく、気づけば使わない物が何本もたまっていることがあります。
Yahoo!知恵袋にも「腕時計は何ゴミ?」「動かない時計でも売れる?」「父の形見の腕時計をどうすればいい?」といった相談が数多く寄せられています。
時計は、電池を外したうえで、自治体のルールに従って不燃ゴミや小型家電として処分できます。とはいえ、ブランドの腕時計や、古い機械式時計、アンティークの柱時計は、動かなくても買取で値段がつくことがあります。形見の腕時計は、修理やオーバーホールで再び使えるようになることも多いため、処分する前に価値と状態を確認しましょう。
本記事では、腕時計・掛け時計・置き時計の捨て方、電池の外し方と処分方法、買取で値段がつく時計の特徴、形見の腕時計を使い続ける方法と修理費用、時計を相続する際の注意点まで、知恵袋に寄せられた声を交えて詳しく解説します。

時計は何ゴミ?種類別の捨て方
この章のポイント
- 不燃ゴミや小型家電として出せる
- 電池は必ず外して別に処分
- 大きな柱時計は粗大ゴミ
時計の分別は、大きさと素材、自治体のルールによって決まります。一般的な分類は次のとおりです。
| 時計の種類 | 一般的な分別 | ポイント |
|---|---|---|
| 腕時計(クオーツ・機械式) | 不燃ゴミ・小型家電 | ボタン電池を外す、革ベルトは可燃ゴミの自治体も |
| スマートウォッチ | 小型家電回収、充電式電池の回収 | リチウムイオン電池内蔵、データを初期化 |
| 目覚まし時計・置き時計 | 不燃ゴミ・小型家電 | 乾電池を外す |
| 掛け時計 | 不燃ゴミ・小型家電(大型は粗大ゴミ) | ガラスが割れないよう包む |
| 柱時計・振り子時計 | 粗大ゴミ | 高さ50cm以上の物が多い |
| 大型の置き時計(ホールクロック) | 粗大ゴミ | 高さ1m以上、重量がある |
| 懐中時計 | 不燃ゴミ | アンティークは買取の可能性が高い |
| デジタル時計・電波時計 | 不燃ゴミ・小型家電 | ACアダプターは別に確認 |
腕時計などの小型の時計は、小型家電リサイクル法の対象品目です。自治体や家電量販店の小型家電回収ボックスに入れれば、内部の金属が資源としてリサイクルされます。
知恵袋に寄せられた声
Yahoo!知恵袋には、次のような質問と回答が見られます。
- 電池切れの腕時計が10本以上あり、電池交換するのも捨てるのも面倒でそのままにしている
- 亡くなった祖父の古い腕時計が出てきたが、動かないので捨ててもいいか迷っている
- 実家の柱時計が止まったままで、処分するか修理するか決められない
回答では「古い機械式時計は、動かなくても価値があることがある」「捨てる前に、時計店や買取店で見てもらうべき」「形見の時計は、オーバーホールすれば動くようになることが多い」といったアドバイスが目立ちました。
時計の電池の外し方と捨て方
この章のポイント
- ボタン電池は販売店の回収缶へ
- 乾電池は自治体のルールで処分
- 電池を入れたままの放置は液漏れの原因に
時計を処分する際は、必ず電池を外しましょう。電池を入れたままゴミに出すと、収集車や処理施設での発火事故の原因になります。
| 電池の種類 | 使われている時計 | 捨て方 |
|---|---|---|
| ボタン電池(酸化銀電池など) | クオーツ式の腕時計 | 時計店や家電量販店のボタン電池回収缶へ |
| コイン形リチウム電池 | デジタル腕時計、一部の置き時計 | 自治体のルールで処分(回収缶の対象外のことが多い) |
| 乾電池(単1〜単4) | 掛け時計、置き時計、目覚まし時計 | 自治体の不燃ゴミ・有害ゴミ・電池回収 |
| 充電式電池 | スマートウォッチ、ソーラー時計の二次電池 | 充電式電池の回収、小型家電回収 |
腕時計の電池の外し方
腕時計の裏ぶたは、精密ドライバーで開けるネジ式、専用の工具でこじ開けるはめ込み式、専用の工具で回すスクリュー式などがあります。自分で開けるのが難しい場合は、無理に開けようとせず、時計店に持ち込めば、電池を外してもらえることがあります。買取や修理に出す可能性がある時計は、傷をつけないよう、自分で開けないほうが無難です。
外した電池は、プラス極とマイナス極にテープを貼って絶縁してから、回収に出しましょう。小さなボタン電池は、子どもやペットが誤って飲み込むと危険なため、外したらすぐに手の届かない場所に置いてください。
電池を入れたままにしない
電池が切れた時計を、電池を入れたまま長期間放置した場合、電池から液が漏れ出し、時計の内部を腐食させてしまいます。液漏れした時計は、修理が難しくなったり、買取価格が大きく下がったりします。しばらく使わない時計は、電池を抜いて保管しましょう。
時計の処分方法と費用
この章のポイント
- 不燃ゴミや小型家電回収なら費用はかからない
- 価値のある時計は買取へ
- 大きな柱時計は粗大ゴミか買取
時計の処分方法は、次の6つです。
| 処分方法 | 費用・収入の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 自治体の不燃ゴミ・小型家電回収 | 無料〜ゴミ袋代のみ | 価値がなく、壊れている |
| 自治体の粗大ゴミ | 300円〜1,000円程度 | 大きな掛け時計、柱時計 |
| 時計・ブランド品の買取店 | 数百円〜数百万円の収入 | ブランド時計、機械式、アンティーク |
| 貴金属の買取店 | 金やプラチナの重さに応じた収入 | 金無垢やプラチナのケース・ベルト |
| フリマアプリ・ネットオークション | 相場によっては高値も | 人気モデル、ジャンク品として部品取り用にも |
| 修理して使う・譲る | 修理費数千円〜数万円 | 形見、思い入れのある時計 |
買取で値段がつく時計の特徴
この章のポイント
- ブランド時計は動かなくても売れる
- 古い機械式やアンティークに価値がある
- 箱や保証書があると査定額アップ
時計は、壊れていたり、電池が切れていたりしても、買取の対象になる物が多い品目です。
| 時計の種類 | 買取の可能性 | ポイント |
|---|---|---|
| 海外高級ブランドの腕時計 | 高い | ロレックス、オメガ、カルティエ、タグ・ホイヤーなど。不動品でも値段がつく |
| 国産ブランドの機械式・上位モデル | 比較的高い | グランドセイコー、キングセイコー、ザ・シチズンなど |
| 国産の古い機械式腕時計(1960〜70年代) | 需要がある | ヴィンテージとして人気のモデルがある |
| 金無垢・プラチナの時計 | 高い | 貴金属としての価値がある |
| 懐中時計 | 需要がある | 銀製、金製、鉄道時計など |
| アンティークの柱時計・置き時計 | 物による | 精工舎などの古い振り子時計は人気がある |
| 量販店の安価なクオーツ時計 | 低い | 値段がつかないことが多い |
高く売るためのポイント
- 購入時の箱、保証書(ギャランティカード)、説明書、余りのコマ(ベルトの調整で外した部品)をそろえる
- 汚れを柔らかい布で軽く拭く(無理に磨いて傷をつけない)
- 自分で裏ぶたを開けたり、分解したりしない
- 時計に詳しい買取専門店で、2〜3社の査定を比較する
- 動かない時計も、修理せずにそのまま査定に出す
動かない時計を、売る前に修理に出す必要はありません。高級時計のオーバーホールには数万円かかるため、修理費が買取額の上昇分を上回ることがほとんどです。現状のまま査定を受けましょう。
偽物(コピー品)は売れない
ブランド時計の偽物は、買取店では買い取ってもらえません。偽物と知りながら売ることは、商標法違反や詐欺にあたるおそれがあります。遺品整理で出てきた時計が本物かどうかわからない場合は、買取店で査定を受ければ、真贋を判断してもらえます。
形見の腕時計を使い続ける
この章のポイント
- オーバーホールで再び動くことが多い
- ベルトの交換やサイズ調整で自分仕様に
- 使わなくても定期的な手入れを
父親や祖父が愛用していた腕時計は、形見として引き継ぎ、自分で使い続けることができます。
オーバーホールと修理の費用
長年動かしていなかった機械式時計は、内部の油が固まっていたり、部品が摩耗したりしています。時計を分解して洗浄し、注油や調整を行う「オーバーホール」をすることで、再び正確に動くようになります。
| 作業内容 | 費用の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 電池交換(クオーツ式) | 1,000円〜3,000円程度 | 防水検査を含むと高くなる |
| オーバーホール(国産クオーツ) | 1万円〜2万円程度 | 電池交換で動かない場合に |
| オーバーホール(国産機械式) | 1万5,000円〜4万円程度 | 3〜5年に一度が目安 |
| オーバーホール(海外高級ブランド) | 4万円〜10万円以上 | メーカーか、専門の修理店に依頼 |
| ベルト交換(革) | 3,000円〜1万円程度 | 好みの色や素材に替えられる |
| ベルトのサイズ調整(金属) | 500円〜2,000円程度 | コマを足したり外したりする |
| 風防(ガラス)の交換 | 5,000円〜2万円程度 | 傷や割れがある場合 |
古い時計は、メーカーでの修理受付が終了していることがありますが、ヴィンテージ時計の修理を専門とする時計店であれば、対応できる場合があります。見積もりは無料の店舗が多いため、まずは相談してみましょう。
自分に合わせて使う工夫
形見の時計は、ベルトを交換するだけで、印象が大きく変わります。金属ベルトを革ベルトに替える、サイズの合わない男性用の時計を女性がゆったりと着けるなど、自分らしい使い方を楽しめます。普段は使わなくても、法事や大切な日に身につけることで、故人を身近に感じられます。
保管する際の注意点
- 電池式の時計は、電池を抜いて保管する
- 湿気の少ない、直射日光の当たらない場所に置く
- スマートフォンやスピーカー、バッグの留め具など、磁気を発する物の近くに置かない(機械式時計は磁気で精度が狂う)
- 機械式時計は、月に一度程度ゼンマイを巻いて動かすと、油の固着を防げる
- 革ベルトは、汗や湿気で傷みやすいため、乾いた布で拭いてからしまう
掛け時計や柱時計の処分
この章のポイント
- 大きな物は粗大ゴミ
- 古い振り子時計はアンティークとして人気
- ガラスや振り子を保護して運ぶ
実家の居間や玄関には、長年家族の時間を刻んできた掛け時計や柱時計があることが多いでしょう。
一般的な掛け時計は、電池を外して、不燃ゴミや小型家電として出せます。直径や高さが自治体の基準を超える物は、粗大ゴミになります。文字盤を覆うガラスが割れないよう、新聞紙や段ボールで包んでから出しましょう。
昭和の初期から中期にかけて作られた、ゼンマイ式の振り子時計(ボンボン時計)は、レトロな雰囲気が人気で、アンティークショップや古道具店で買い取ってもらえることがあります。動かない物でも、修理して販売されたり、インテリアとして求められたりします。処分する前に、文字盤のメーカー名を確認して、査定を受けてみましょう。運ぶ際は、振り子を外し、巻き鍵と一緒に袋に入れて、本体に固定しておきます。
使わない時計をためこまないために
この章のポイント
- 普段使う本数を決める
- 電池切れの時計は早めに判断
- 定期的に引き出しを見直す
腕時計は、贈り物やご褒美として増えやすく、流行や好みの変化で使わなくなる物も出てきます。
- 仕事用、休日用、冠婚葬祭用など、用途ごとに使う時計を決め、それ以外は手放す候補にする
- 電池が切れた時計は、交換して使うか、手放すかを1か月以内に決める
- 1年以上身につけていない時計は、買取や譲渡を検討する
- 記念品やノベルティの時計は、使わないなら早めに処分する
- 新しい時計を買うときは、手持ちの1本を手放す
使わない時計を引き出しに入れたままにしておくと、電池の液漏れや、機械式時計の油の固着が進み、いざ使おうとしたときや、売ろうとしたときに、価値が下がってしまいます。使う予定のない時計は、状態がよいうちに手放すほうが、時計にとっても自分にとってもよい選択です。
時計を相続する際の注意点
この章のポイント
- 高価な時計は相続財産になる
- 勝手に売ったり持ち帰ったりしない
- 査定額を相続人で共有する
高級な腕時計は、預貯金や不動産と同じく、相続財産に含まれます。
相続人の一人が、ほかの相続人に相談せずに、故人の高級時計を持ち帰ったり、売却したりすれば、後からトラブルになることがあります。価値のありそうな時計が見つかったら、買取店で査定を受け、査定額を相続人全員で共有したうえで、誰が引き継ぐか、売却して分けるかを話し合いましょう。
相続税の申告が必要な場合は、高価な時計も、家財とは別に評価額を計上する必要があります。1点あたりの価値が5万円を超えるような時計は、個別に評価するのが一般的とされています。判断に迷う場合は、税理士に相談しましょう。相続放棄を検討している場合は、時計を売却したり持ち帰ったりすれば、相続を承認したとみなされるおそれがあるため、注意が必要です。
時計の処分についてよくある質問
腕時計は燃えないゴミで出せる?
電池を外せば、不燃ゴミや小型家電として出せる自治体がほとんどです。革や布のベルトは、外して可燃ゴミとして出すよう求める自治体もあります。
電池が切れた腕時計をそのまま捨ててもいい?
電池を入れたまま捨てると、発火や液漏れの原因になります。電池を外して、ボタン電池は回収缶へ、時計本体は自治体のルールで処分しましょう。
壊れた腕時計でも寄付できる?
不要になった腕時計を回収し、修理や部品の再利用をして、国内外の支援に役立てている団体があります。壊れた時計を受け付けている団体もあるため、条件を確認してみましょう。
スマートウォッチはどう処分する?
スマートウォッチは、リチウムイオン電池を内蔵しているため、不燃ゴミには出さず、小型家電回収や、メーカー・販売店の回収を利用します。処分の前に、スマートフォンとの連携を解除し、本体を初期化しましょう。
時計の処分についてまとめ
この記事のポイントをまとめます。
時計は、持ち主が過ごしてきた時間を刻み続けてきた、特別な持ち物です。価値と状態を確かめたうえで、使い続けるか、次の持ち主へつなぐか、感謝を込めて手放すかを選びましょう。
遺品整理で時計が見つかったら、処分を急がず、まずは家族で思い出を語り合ってみてください。