毎朝のコーヒーやお茶に使ってきた電気ケトル、いつでもお湯が使える電気ポット。内側に白い水あかがこびりついてきた、スイッチが入らなくなった、注ぎ口から水が漏れるようになったなど、長く使ううちに買い替えの時期がやってきます。古い製品を処分しようとしたとき、何ごみで出せばよいのか迷う方は少なくありません。
Yahoo!知恵袋にも「電気ケトルは燃えないごみで出せる?」「電気ポットの中の水あかは落とさないといけない?」「魔法瓶のポットとの違いは?」といった相談が寄せられています。
電気ケトルや電気ポットは、家電リサイクル法の対象外で、自治体の不燃ごみや小型家電の回収に出せるのが一般的です。費用はほとんどかかりません。出す前には中の水を抜いて乾かしておく必要があり、ガラス製のケトルは割れないように包んで出します。電源を使わない魔法瓶やステンレスのポットは、素材で区分が変わります。
本記事では、電気ケトル・電気ポットの処分方法と費用の目安、種類別の扱い、出す前の準備、売れる製品の条件、水あかの落とし方と買い替えの目安、魔法瓶や水筒などほかのポット類の捨て方まで、知恵袋に寄せられた声を交えて解説します。

電気ケトル・電気ポットは何ごみ?
この章のポイント
- 家電リサイクル法の対象外
- 小型家電リサイクル法の対象品目
- 不燃ごみか小型家電の回収が一般的
電気ケトルや電気ポットは、法律上の扱いと自治体での区分を分けて考えると分かりやすくなります。
リサイクル料金はかからない
家電リサイクル法でリサイクル料金がかかるのは、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目です。電気ケトルや電気ポットは含まれないため、リサイクル券を買う必要はありません。
小型家電リサイクル法の対象品目
電気ケトルや電気ポットは、小型家電リサイクル法の対象品目に含まれます。内部には、ヒーターや配線に使われる銅、本体のステンレスなどの金属が含まれており、回収した製品から取り出して再資源化しています。
自治体での区分の目安
| 製品 | 区分の例 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 電気ケトル(樹脂製・ステンレス製) | 小型家電の回収、不燃ごみ | 無料〜指定袋代 |
| 電気ケトル(ガラス製) | 不燃ごみ、小型家電の回収 | 指定袋代のみ |
| 電気ポット(2〜4L程度) | 不燃ごみ、小型家電の回収 | 無料〜指定袋代 |
| 大型の電気ポット・湯沸かし器 | 不燃ごみ、粗大ごみ | 指定袋代〜500円程度 |
| 電源プレート(電源台) | 小型家電の回収、不燃ごみ | 無料〜指定袋代 |
電気ケトルは、回収ボックスの投入口(30cm×15cm程度)に入る大きさの物が多く、近くに回収ボックスがあれば無料で出せます。電気ポットは高さが30cm近くある物が多いため、回収ボックスに入らない場合は、不燃ごみとして出すのが一般的です。
知恵袋に寄せられた相談
Yahoo!知恵袋には、次のような相談が投稿されています。
- 電気ケトルの底に白い水あかがこびりついて、洗っても落ちない
- 電気ポットの給湯ボタンを押してもお湯が出なくなった
- 実家に電気ポットが3台もあって、どれも使っていない
回答では「クエン酸で煮ると水あかが落ちる」「お湯が出ないのは故障なので買い替えた」「使っていない物は回収ボックスにまとめて出した」といった声が目立ちました。
電気ケトル・電気ポットの処分方法5つと費用の目安
この章のポイント
- 費用ゼロなら回収ボックスか不燃ごみ
- 買い替えなら量販店の引き取り
- 人気デザインの製品は売れることも
処分方法は5つあります。製品の状態と、近くに回収場所があるかどうかで選びましょう。
| 処分方法 | 費用の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 小型家電の回収ボックス | 無料 | 電気ケトルなど投入口に入る物 |
| 自治体の不燃ごみ | 指定袋代のみ | 回収ボックスに入らない、近くにない |
| 家電量販店の引き取り | 無料〜数百円 | 買い替えのついでに手放したい |
| 認定事業者の宅配回収 | 無料〜2,000円程度 | ほかの小型家電もまとめて出す |
| リサイクルショップ・フリマアプリ | プラスになる場合あり | 人気デザインの製品、未使用品 |
1. 小型家電の回収ボックスに入れる
市役所や公民館、家電量販店などに置かれた回収ボックスは、無料で利用できます。電気ケトルは本体と電源プレートを分けて入れてもかまいません。中に水が残っていないことを確認してから入れてください。
2. 自治体の不燃ごみに出す
回収ボックスに入らない電気ポットや、近くに回収ボックスがない場合は、不燃ごみとして出すのが一般的です。電源コードは本体に巻き付けて、ひもや輪ゴムで留めておくと、収集の際に絡まりません。
3. 家電量販店に引き取ってもらう
新しい電気ケトルや電気ポットを買う店で、古い製品を引き取ってもらえる場合があります。小型家電の回収を行う量販店では、店頭に回収ボックスを置いていることもあります。条件は店舗ごとに違うため、購入の際に確認してください。
4. 認定事業者の宅配回収を使う
段ボールに詰めて宅配便で送る回収サービスは、ほかの小型家電もまとめて処分したいときに便利です。自治体と協定を結んだ事業者の場合、パソコンを含む箱は回収料金が無料になる例があります。
5. リサイクルショップやフリマアプリで売る
バルミューダやデロンギ、ラッセルホブスなど、デザイン性の高い電気ケトルは、中古でも需要があります。温度調節機能付きの製品や、箱に入ったままの未使用品は、値段がつきやすい傾向です。口に入る物を扱う家電なので、水あかや汚れをきれいに落としてから出品しましょう。
一般的な電気ポットや、量販店で数千円程度で売られている電気ケトルは、中古での値段がつきにくい製品です。
出す前の準備
この章のポイント
- 中の水を抜いて乾かす
- ガラス製は割れないよう包む
- 電源プレートは本体と一緒に出す
どの方法で処分する場合も、出す前に次の準備をしておきましょう。
水を抜いて乾かす
電気ケトルや電気ポットの中に水が残っていると、収集の際に漏れたり、カビやにおいの原因になったりします。中の水を捨て、ふたを開けたまま1日程度乾かしてから出してください。電気ポットは、給湯口の中にも水が残っていることがあるため、本体を傾けて出し切りましょう。
ガラス製のケトルは包む
ガラス製の電気ケトルは、割れないよう新聞紙で包み、袋の外から分かるよう「キケン」「ガラス」と書いて出します。ガラス部分が割れている場合は、破片でけがをしないよう、厚紙で包んでから袋に入れましょう。ガラスの部分は、びんとは成分が違うため、びんの資源回収には出せません。
電源プレートも忘れずに
電気ケトルの電源プレート(電源台)は、本体と一緒に出します。本体だけを処分して、電源プレートが引き出しの奥に残ってしまうことがよくあります。電源プレートだけを持っていても使い道はないため、本体と同じ区分で出しましょう。
水あかの落とし方と買い替えの目安
この章のポイント
- 水あかはクエン酸で落とせる
- お湯が出ない、沸かない、漏れるは買い替えのサイン
- 寿命は5年程度が目安
「内側が汚れてきた」という理由で処分を考えている場合は、手入れをすれば使い続けられることがあります。
クエン酸で水あかを落とす
電気ケトルや電気ポットの内側に付く白い汚れは、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムが固まった水あかです。体に害はありませんが、見た目が悪く、沸く時間が長くなる原因になります。
水あかは、クエン酸で落とせます。満水の目安まで水を入れ、クエン酸を大さじ1〜2杯程度溶かして沸騰させ、1〜2時間ほど置いてからお湯を捨てて、水ですすぎます。電気ポットには、クエン酸洗浄のモードが付いている製品もあります。手順はメーカーの取扱説明書に従ってください。
買い替えを考えたいサイン
- スイッチを入れてもお湯が沸かない
- 沸騰しても自動でスイッチが切れない
- 注ぎ口や本体の底から水が漏れる
- 電気ポットの給湯ボタンを押してもお湯が出ない
- 電源コードやプラグが熱くなる、焦げたにおいがする
- 保温中にお湯がにおう
沸騰しても自動でスイッチが切れない場合は、空焚きや火災の原因になるおそれがあります。すぐに使用をやめてください。
寿命の目安
電気ケトルの寿命は、使い方にもよりますが、5年程度が目安とされています。電気ポットは、5年〜10年程度使える製品もあります。補修用性能部品の保有期間は、製造打ち切りから5〜6年程度としているメーカーが一般的ですが、数千円程度の製品は修理より買い替えのほうが安く済むことがほとんどです。
魔法瓶・水筒・急須などほかのお茶道具の捨て方
この章のポイント
- ステンレスの魔法瓶は不燃ごみか金属ごみ
- ガラス製の魔法瓶は割れ物として出す
- 急須や湯のみは陶器として不燃ごみ
電気ケトルや電気ポットと一緒に片付けることが多いお茶道具も、素材で区分が決まります。
| 物 | 区分の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| ステンレスの魔法瓶・ポット | 不燃ごみ、金属ごみ | 樹脂のふたやパッキンは外して分別 |
| ガラス製の魔法瓶(ガラス内びん) | 不燃ごみ | 内びんが割れないよう包む |
| 水筒(ステンレス) | 不燃ごみ、金属ごみ | パッキンは可燃ごみかプラスチックごみ |
| 水筒(プラスチック) | プラスチックごみ、可燃ごみ | 自治体の区分に従う |
| 急須・湯のみ(陶器) | 不燃ごみ | 陶器の回収を行う自治体もある |
| やかん(ステンレス・アルミ) | 不燃ごみ、金属ごみ | 取っ手の樹脂は外せれば分ける |
古い魔法瓶の中には、内側がガラスでできた物があります。ガラスの内びんは割れやすく、割れると細かい破片が飛び散るため、新聞紙で厚めに包み、「キケン」と書いて出しましょう。陶器の食器や急須の捨て方は、別の記事でも詳しく紹介しています。
次の製品を選ぶときのポイント
この章のポイント
- 家族の人数に合った容量
- 温度調節や保温の機能が必要か
- 手入れのしやすさと安全機能
処分のあとに新しい電気ケトルや電気ポットを買う方に向けて、次に後悔しないための選び方を紹介します。
電気ケトルか電気ポットか
必要なときに必要な分だけお湯を沸かすなら電気ケトル、1日に何度もお湯を使う家庭なら電気ポットが向いています。電気ケトルは沸かす時間が短く、待機中の電気代がかかりません。電気ポットは保温のための電気代がかかりますが、いつでもすぐにお湯を使えます。家族の人数や、お湯を使う回数に合わせて選びましょう。
容量の目安
電気ケトルは0.8L〜1.2L程度、電気ポットは2.2L〜3L程度の製品が一般的です。1〜2人暮らしなら0.8L程度のケトル、3〜4人家族なら1L以上のケトルや2.2L以上のポットが使いやすい大きさです。容量が大きすぎると、毎回沸かしすぎて電気代が無駄になります。
温度調節と手入れのしやすさ
コーヒーや緑茶、赤ちゃんのミルクなど、用途に合わせて温度を変えたい場合は、温度調節機能付きの製品が便利です。口が広く、内側に手が入る製品は、水あかの掃除がしやすく、長く清潔に使えます。注ぎ口から湯気が出にくい製品や、本体の外側が熱くなりにくい二重構造の製品は、やけどの心配が少なくなります。
実家の電気ポットを片付けるとき
この章のポイント
- 使っていない物は回収ボックスにまとめて
- 古い製品は譲らずに処分
- 高齢の親には安全機能付きの製品を
親の家を片付けると、台所や押し入れから、使っていない電気ポットや魔法瓶がいくつも出てくることがあります。来客用にそろえていた物や、贈り物でもらった物が残っていることも多いです。
使っていない物はまとめて処分
使っていない電気ポットや電気ケトルは、紙袋などにまとめて、小型家電の回収や不燃ごみに出しましょう。箱に入ったままの未使用品は、リサイクルショップで売れることがあるため、処分の前に査定を受けてみてください。
高齢の親が使う製品を見直す
高齢の親が電気ポットを使っている場合は、転倒したときにお湯が漏れにくい「転倒湯漏れ防止」機能や、空焚きを防ぐ機能が付いた製品がおすすめです。お湯を使った時刻が家族のスマートフォンに届く見守り機能付きの電気ポットもあり、離れて暮らす親の様子を知る手がかりになります。
電気ケトル・電気ポットの処分についてよくある質問
電気ケトルの電源プレートだけを捨てたいときは?
電源プレートは、小型家電の回収ボックスか不燃ごみに出すのが一般的です。本体を使い続ける場合は、同じメーカーの対応するプレートを部品として購入できるか確認しましょう。
電気ポットと魔法瓶のポットは同じ捨て方?
電気ポットは電化製品として、小型家電の回収や不燃ごみに出します。電源を使わない魔法瓶のポットは、素材によって不燃ごみや金属ごみに分けます。ガラスの内びんの魔法瓶は、割れないよう包んで出してください。
電気ケトルを人に譲るときの注意点は?
水あかや汚れを落とし、正常に沸騰して自動でスイッチが切れることを確認してから譲りましょう。製造から年数がたった物や、水漏れがある物は、安全のために譲らずに処分してください。
ウォーターサーバーはどう捨てる?
レンタルのウォーターサーバーは、契約している会社に返却します。購入した物は、自治体によって不燃ごみや粗大ごみとして出せる場合がありますが、大型の物は販売会社に引き取りを相談するのが一般的です。
電気ケトルの中に紅茶やコーヒーのしみが付いたときは?
紅茶やコーヒーの色が付いた場合は、重曹を溶かしたお湯をしばらく入れておくと落ちやすくなります。電気ケトルは本来お湯を沸かすための製品なので、水以外の飲み物を直接入れて沸かすのは、故障やにおいの原因になるため避けましょう。
電気ポットの保温の電気代はどのくらい?
保温にかかる電気代は製品や設定温度によって違いますが、1日中保温した場合、1か月で数百円程度かかるのが一般的です。使わない時間が長い場合は、電源を切るか、省エネの保温モードを使うと電気代を抑えられます。
電気ケトル・電気ポットの処分方法についてまとめ
この記事のポイントをまとめます。
電気ケトルや電気ポットの処分は、水を抜いて区分を確認すれば、手間も費用もかかりません。まだ使える物は、手入れをして使い続けるか、売ったり譲ったりしましょう。
毎日使う道具なので、安全に使える製品を選び、定期的に手入れをしてください。