庭の手入れをしなくなってから物置にしまったままの芝刈り機、親が使っていたエンジン式の草刈り機。庭の道具は大きくて重く、ガソリンやオイルが残っている物もあるため、普通のごみと同じように出してよいのか迷う人が目立ちます。
知恵袋などのQ&Aサイトでも「芝刈り機は粗大ごみで出せる?」「草刈り機のガソリンはどう抜く?」「エンジン付きの機械は自治体で回収してもらえない?」「充電式の草刈り機のバッテリーは何ごみ?」といった悩みがよく見られます。
芝刈り機や草刈り機の捨て方は、手で押すだけのタイプか、電気やエンジンで動くタイプかで大きく変わります。エンジンの付いた機械は、燃料やオイルを抜けば粗大ごみとして受け付ける自治体もあれば、収集していない自治体もあります。充電式の物は、バッテリーを外して別に出す必要があります。動く物や手入れのされた物は、買取店で値段がつく場合もあります。
本記事では、芝刈り機・草刈り機の種類ごとの捨て方、燃料やオイル、刃の扱い方、処分方法の比べ方、売れやすい条件と売り時、実家や空き家に残った庭の道具の片付け方まで、よくある相談の例を交えて解説します。

芝刈り機・草刈り機は何ごみ?種類で出し方が変わる
この章のポイント
- 手動の芝刈り機は粗大ごみや金属ごみになる地域が目立つ
- 電動の物は小型家電や粗大ごみとして扱われることがある
- エンジン式は燃料を抜くのが条件で、収集しない自治体もある
芝刈り機や草刈り機のごみの区分は、住んでいる自治体のルールで決まります。全国で一律の決まりはなく、機械の動かし方や大きさによって扱いが分かれます。自治体のごみ分別辞典や分別アプリで「芝刈り機」「草刈り機」「刈払機」と検索すれば、区分と出し方が分かります。
手で押して刃を回す手動の芝刈り機は、金属とプラスチックでできた道具なので、大きさに応じて粗大ごみや金属ごみとして出せる地域が目立ちます。電気で動く芝刈り機や草刈り機は、コードで電源につなぐタイプと、充電式のバッテリーで動くタイプがあり、小型家電や粗大ごみとして扱う自治体があります。
気をつけたいのが、ガソリンで動くエンジン式です。燃料やオイルが残ったまま収集車に入れると、火が出るおそれがあります。そこを防ぐため、エンジン式の機械は、燃料とオイルを抜くことを条件に粗大ごみとして受け付ける自治体と、エンジン付きの物は収集せず、販売店や専門の業者に相談するよう案内している自治体に分かれます。
| 種類 | 区分の例 | 出す際のポイント |
|---|---|---|
| 手動の芝刈り機(リール式) | 粗大ごみ、金属ごみ | 刃にカバーを付けるか、厚紙で包む |
| 電動の芝刈り機(コード式) | 粗大ごみ、小型家電 | コードを束ねて本体に留めておく |
| 充電式の芝刈り機・草刈り機 | 粗大ごみ、小型家電 | バッテリーを外して別に出す |
| エンジン式の芝刈り機 | 粗大ごみ、収集しない | 燃料とオイルを抜くのが条件になることが目立つ |
| エンジン式の草刈り機(刈払機) | 粗大ごみ、収集しない | 燃料を抜き、刃を外してから出す |
| 草刈り機の刃(チップソー・ナイロンカッター) | 不燃ごみ、金属ごみ、危険ごみ | 金属の刃は厚紙で包み、「キケン」と書く |
| 燃料の携行缶・混合燃料 | 自治体では収集しない | ガソリンスタンドや販売店に相談する |
表の区分は一般的な例です。同じ機械でも、自治体によって呼び方や出す日、受け付けるかどうかが違います。最後は分別表で確かめるか、清掃事務所に問い合わせてください。
エンジン付きの機械を収集しない自治体もある
エンジンの付いた機械は、燃料を抜いたつもりでもタンクや配管の中に少し残っていることがあり、処理施設で火が出る原因になります。こうした理由から、エンジン付きの芝刈り機や草刈り機、発電機などを「収集しない物」や「処理が難しい物」として扱っている自治体があります。収集しない自治体では、購入した販売店や農機具の販売店、許可を持つ回収業者に引き取りを相談するよう案内していることが目立ちます。
粗大ごみで出す流れ
粗大ごみとして受け付けている自治体では、受付センターに電話やインターネットで申し込み、処理券を買って貼り、決められた日に出すという流れが目立ちます。申し込みの際は、手動か電動かエンジン式か、燃料は抜いてあるかを聞かれることがあります。草刈り機の刃や、外したバッテリーを一緒に出してよいかも、あわせて確かめておきましょう。
よくある相談の例
知恵袋などでは、次のような悩みがよく見られます(内容は一般的な相談を要約した例です)。
- 何年も使っていないエンジン式の芝刈り機が物置にあり、捨て方が分からない
- 草刈り機のタンクにガソリンが残ったままで、どう抜けばよいか迷っている
- 充電式の草刈り機を捨てたいが、バッテリーの出し方が分からない
- 空き家になった実家の物置に、親の庭の道具がたくさん残っている
回答では「まず自治体の分別表で、エンジン付きの機械を受け付けているか確かめる」「燃料は使い切るか、ガソリンスタンドに相談する」「充電式の電池は外して回収ボックスへ」といった声がよく寄せられています。
燃料・オイル・刃の安全な扱い方
この章のポイント
- 燃料は機械を動かして使い切るのが安全
- 残った燃料やオイルは、ごみや排水口に捨てない
- 刃は外して包み、危ない物と分かるようにして出す
エンジン式の芝刈り機や草刈り機を手放す前には、燃料とオイルの片付けが欠かせません。刃のある機械なので、けがを防ぐ用意も整えておきましょう。
燃料はエンジンを動かして使い切る
タンクに残ったガソリンや混合燃料は、屋外でエンジンをかけて、止まるまで動かして使い切るのが安全な方法です。止まった後も、タンクの中に少し残ることがあるため、エンジンが冷えてからタンクのふたを開け、しばらく置いて乾かします。作業の間は、火の気のない風通しのよい場所を選び、たばこやストーブの近くでは行わないでください。
エンジンがかからず燃料を使い切れない場合や、携行缶に残った燃料がある場合は、自分で抜き取ろうとせず、ガソリンスタンドや購入した販売店に相談しましょう。ガソリンは家庭のごみとして出すことはできません。灯油の捨て方は灯油の捨て方で解説していますが、ガソリンは灯油よりも火がつきやすく、扱いにはより注意が必要です。
エンジンオイルは流さない
4サイクルエンジンの芝刈り機には、エンジンオイルが入っています。古いオイルを排水口や土に流すと、水や土を汚してしまいます。市販の廃油処理用の箱に吸わせて可燃ごみとして出せる自治体もありますが、扱いは地域によって違います。量が多い場合は、ガソリンスタンドやカー用品店などで引き取ってもらえるか問い合わせてみましょう。
刃は外して包む
草刈り機の先に付いている金属の刃(チップソー)は、とても鋭く、そのまま出すと収集の人がけがをするおそれがあります。取扱説明書に沿って本体から外し、厚紙や段ボールで刃をはさんでガムテープで留め、外から見える場所に「キケン」「刃物」などと書いて出しましょう。刃物の捨て方は包丁の捨て方も参考になります。
ナイロンのひもを回して草を刈るナイロンカッターは、ひもの部分は可燃ごみ、本体のケースはプラスチックや不燃ごみなど、素材で区分が分かれる場合があります。手動の芝刈り機の刃は外せない物が目立つため、刃の部分に段ボールを巻いて保護しておきます。
充電式はバッテリーを外す
充電式の芝刈り機や草刈り機に使われているリチウムイオン電池は、収集車の中で押しつぶされると、火が出るおそれがあります。本体から外して、絶縁のために端子にテープを貼り、自治体の回収や家電量販店などにある充電式電池の回収ボックスに出しましょう。小形充電式電池のリサイクルを行う一般社団法人JBRCの協力店でも、回収している場合があります。大きな電動工具用のバッテリーは回収ボックスに入らないこともあるため、メーカーや販売店に問い合わせてください。電池の捨て方は電池の捨て方で詳しく解説しています。
芝刈り機・草刈り機の処分方法と比べ方
この章のポイント
- 自治体が受け付けていれば粗大ごみが手軽
- エンジン式は販売店や農機具店に相談できる
- 動く物は買取やフリマアプリで手放せる
芝刈り機や草刈り機を手放す方法は、いくつかあります。機械の種類や状態、手間と費用のどちらを優先するかで選びましょう。
| 処分方法 | 向いている機械 | 費用の目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 自治体の粗大ごみ | 手動・電動の物、燃料を抜いたエンジン式 | 自治体の料金表による | エンジン付きは受け付けない地域がある |
| 販売店・農機具店の引き取り | エンジン式の芝刈り機や草刈り機 | 店の案内による | 買い替えでなくても受けるかは店ごとに違う |
| リサイクルショップ・工具の買取店 | 動く物、手入れのされた物 | 値段がつけば収入になる | 燃料を抜いて持ち込むよう求める店が目立つ |
| フリマアプリ・ネットオークション | 人気のメーカーの物、まだ使える物 | 売れれば収入になる | 大きく重いので送料が高くなりやすい |
| 不用品回収業者 | ほかにも大きな不用品が多いとき | 業者の見積もりによる | 自治体の許可があるか確かめる |
費用は自治体や業者によって違うため、表では金額を示していません。申し込む前に、それぞれの案内で料金を確かめてください。
販売店に引き取りを相談する
エンジン式の機械を自治体が収集していない場合は、ホームセンターや農機具の販売店に引き取りを相談する方法があります。新しい機械に買い替える際に、古い物を引き取ってくれる店もあります。買い替えない場合でも有料で受けてくれることがあるため、まずは電話で問い合わせてみましょう。
無許可の回収業者に注意
「無料で回収します」と町内を回るトラックや、ポストに入ったチラシの業者には注意が必要です。家庭から出るごみを回収するには、市区町村の許可が必要です。環境省も、無許可の回収業者を使わないよう呼びかけています。許可のない業者に渡すと、後から高い料金を求められたり、不法投棄されたりするおそれがあります。業者に頼む場合は、自治体の許可を持っているかを確かめてから依頼しましょう。
値段がつきやすい条件と売り時
この章のポイント
- エンジンがかかり、刃がきちんと回る物は値段がつきやすい
- 取扱説明書や付属品がそろっていると有利
- 売るなら草が伸び始める春先がねらい目
芝刈り機や草刈り機は、状態によってはリサイクルショップや工具・農機具の買取店で値段がつくことがあります。ごみに出す前に、売れるかどうかを確かめてみましょう。
| 確かめる点 | 値段がつきやすい状態 | 値段がつきにくい状態 |
|---|---|---|
| 動くかどうか | エンジンがかかる、モーターが回る | エンジンがかからない、電源が入らない |
| 刃 | 欠けやさびが少ない | 欠けやさびがひどい |
| 本体 | ひび割れがなく、汚れが落としてある | 割れている、草や泥がこびりついている |
| バッテリー(充電式) | 充電器とバッテリーがそろっている | バッテリーがない、充電できない |
| 付属品 | 取扱説明書や替え刃、カバーがある | 本体だけで、付属品がない |
表は一般的な傾向で、具体的な金額は、メーカーや型、状態、時期によって大きく変わります。値段は、買取店に問い合わせるか、フリマアプリでの取引の様子を見て判断しましょう。
売るなら春先がねらい目
芝刈り機や草刈り機は、草が伸び始める春から夏にかけて、買い求める人が増える物です。買取店でも、その時期に向けて在庫をそろえようとするため、春先に売るほうが値段がつきやすい傾向があります。秋や冬に手放そうと決めた場合は、売れるうちに早めに問い合わせておきましょう。
汚れを落としてから査定に出す
刃の周りにこびりついた草や泥は、査定の印象を下げてしまいます。刃を外せる物は外してから、ブラシや乾いた布で汚れを落としましょう。水で洗う場合は、電動の物はモーターに水が入らないよう気をつけてください。エンジン式は、燃料を抜いた状態で持ち込むよう求める店が目立つため、事前に確かめておくと二度手間を防げます。
実家や空き家に残った庭の道具の片付け方
実家の物置や車庫には、親が長年使ってきた芝刈り機や草刈り機、スコップ、ホース、植木鉢などがまとめて残っていることが目立ちます。庭の道具は重い物が多く、片付けの中でも後回しにされがちです。
空き家の草刈りをどうするか先に決める
実家が空き家になると、庭の草が伸びて、近所から苦情が出たり、害虫が増えたりすることがあります。片付けの前に、これから庭の草刈りを誰がどう行うかを家族で決めておきましょう。家族が通って刈るなら、扱いやすい道具を1台だけ残す方法もあります。通うのが難しい場合は、シルバー人材センターや造園業者に草刈りを頼む方法もあり、その場合は道具をすべて手放しても困りません。空き家を放っておく危うさは空き家を放っておくリスクで解説しています。
庭の道具はまとめて仕分ける
芝刈り機や草刈り機のほかにも、物置からは古い肥料や農薬、土、植木鉢、園芸用の支柱などが出てくることがあります。種類ごとに分けて、それぞれの出し方を確かめておくと、粗大ごみの申し込みもまとめて行えます。土や植木鉢の捨て方は土の捨て方、物置そのものの片付けは物置の処分方法で解説しています。
実家の家を将来解体する予定がある場合は、建物を壊す前に、物置や庭の道具も片付けておく必要があります。解体の費用は、残っている物の量でも変わるため、早めに相場を調べておくと計画が立てやすくなります。
古い燃料には近づかない
長く置かれていた携行缶やエンジンの中のガソリンは、時間がたって質が変わっていることがあります。においが強い、色が濃いといった場合は、自分で扱わず、ガソリンスタンドや販売店に相談してください。物置の中で古い燃料を見つけたら、火の気を近づけず、ふたをしっかり閉めて保管しておきましょう。
芝刈り機・草刈り機を増やさないための工夫
庭の道具は、一度買うと長く使える物ですが、庭の広さや使い方に合わない物を選ぶと、使わないまま物置に眠ってしまいます。これから道具をそろえる場合や買い替える場合は、手放す際のことも考えておきましょう。
庭の広さに合った道具を選ぶ
小さな庭であれば、手動の芝刈り機や電動の草刈り機で十分なことが目立ちます。エンジン式は力が強い反面、燃料の管理や手放す際の手間がかかります。庭の広さと、どのくらいの頻度で手入れをするかを考えてから選ぶと、使わなくなる心配が減ります。
年に数回ならレンタルを使う
年に数回しか草刈りをしない場合は、ホームセンターなどで行っている道具の貸し出しを使う方法もあります。家に置いておく必要がなく、燃料の管理や刃の手入れも要りません。必要な時期だけ借りれば、物置の場所も取りません。
買い替えの際は古い物の引き取りを確かめる
新しい芝刈り機や草刈り機を買う際は、古い機械を引き取ってもらえるか、購入する店に確かめておきましょう。引き取りがあれば、自治体が収集しないエンジン式の機械でも、手間をかけずに手放せます。
芝刈り機・草刈り機の処分についてよくある質問
芝刈り機は粗大ごみで出せる?
手動や電動の芝刈り機は、粗大ごみとして出せる自治体が目立ちます。エンジン式は、燃料とオイルを抜けば受け付ける自治体と、収集しない自治体に分かれるので、分別表で確かめてください。
草刈り機のガソリンはどう抜く?
屋外でエンジンをかけて、止まるまで動かして使い切るのが安全です。エンジンがかからない場合や携行缶に残った燃料は、自分で抜き取らず、ガソリンスタンドや販売店に相談しましょう。
充電式の草刈り機のバッテリーは何ごみ?
リチウムイオン電池は、本体から外して端子にテープを貼り、自治体の回収や充電式電池の回収ボックスに出します。大きな物は回収ボックスに入らないこともあるので、メーカーや販売店に問い合わせてください。
草刈り機の刃(チップソー)は何ごみ?
金属の刃は、不燃ごみや金属ごみ、危険ごみとして扱う自治体が目立ちます。厚紙ではさんでテープで留め、「キケン」と書いてから出しましょう。
エンジンがかからない芝刈り機でも売れる?
動かない物は値段がつきにくくなりますが、部品取りとして引き取る買取店もあります。まずは状態を伝えて問い合わせ、値段がつかなければ自治体のごみや販売店の引き取りを使いましょう。
自治体が収集しない場合はどうすればいい?
購入した販売店やホームセンター、農機具の販売店に引き取りを相談するか、自治体の許可を持つ回収業者に依頼します。清掃事務所に問い合わせると、地域で引き取りを行っている先を教えてもらえることもあります。
芝刈り機・草刈り機の捨て方についてまとめ
芝刈り機や草刈り機の捨て方は、手動・電動・エンジン式で変わります。エンジン式は燃料とオイルを抜くのが基本で、収集しない自治体もあります。充電式はバッテリーを外し、刃は包んで危ない物と分かるようにしてから出しましょう。
庭の道具の片付けは、物置の中を見直し、これからの庭の手入れの方法を考えるよい機会になります。使う予定のない機械を手放せば、物置の場所が空き、燃料の管理に気をつかうこともなくなります。