生前整理は何から始める?いつから始めるかの目安と5つのステップ

自分が元気なうちに身の回りを整理しておきたい。子どもに迷惑をかけたくない。そう考えて生前整理を始めようと思っても、「何から手をつければいいのか」「いつ始めればいいのか」がわからず、なかなか一歩を踏み出せない方は多いのではないでしょうか。

Yahoo!知恵袋にも「生前整理は何歳から始めるもの?」「親に生前整理を勧めたいが、縁起でもないと怒られた」「物の整理とお金の整理、どちらが先?」といった相談が数多く寄せられています。

生前整理は、物の整理だけでなく、財産や契約、デジタルデータ、自分の希望を家族に伝える準備まで含めた「人生の棚卸し」です。体力と判断力があるうちに少しずつ進めておけば、自分の暮らしが快適になるうえに、残された家族の負担も大きく減らせます。

本記事では、生前整理を始める時期の目安、何から始めるかの手順、物・財産・デジタルの整理のポイント、親に生前整理を勧めるときの伝え方まで、知恵袋に寄せられた声を交えて解説します。

この記事を読むと分かること

  • 生前整理はいつから?始める時期の目安と早く始めるメリット
  • 何から手をつけるかがわかる5つのステップ
  • 物・お金・契約・デジタルデータの整理のポイント
  • 親に生前整理を勧めるときの角が立たない伝え方
生前整理は何から始める?いつから始めるかの目安と5つのステップ
目次

生前整理とは?遺品整理・終活との違い

この章のポイント

  • 本人が元気なうちに行う身辺整理
  • 遺品整理は家族が死後に行う
  • 終活の一部として位置づけられる

生前整理とは、本人が元気なうちに、自分の持ち物や財産、契約などを整理しておくことです。似た言葉との違いは次のとおりです。

言葉行う人主な内容
生前整理本人(家族がサポートすることも)物・財産・契約・デジタルデータの整理、希望の伝達
遺品整理家族(相続人)本人が亡くなった後の持ち物の整理・処分
老前整理本人老後の暮らしに備えて、40〜50代から物を減らす
終活本人葬儀・お墓・相続・医療・介護の希望も含めた人生の終わりの準備全般

生前整理をしておくメリット

生前整理の一番のメリットは、自分の意思で物や財産の行き先を決められることです。遺品整理は家族にとって体力的にも精神的にも大きな負担で、業者に依頼すれば一戸建てで20万円〜60万円程度の費用がかかることもあります。生前に物を減らしておけば、その負担を大幅に軽くできます。

物が減って家の中が片付けば、つまずきによる転倒事故の防止にもつながり、これからの暮らしを安全で快適にする効果もあります。

生前整理はいつから始める?

この章のポイント

  • 体力と判断力があるうちに
  • 定年退職や子どもの独立がきっかけに
  • 早すぎるということはない

生前整理を始める年齢に決まりはありませんが、次のようなタイミングで始める方が多くなっています。

きっかけ年代の目安ポイント
子どもの独立50代前後子ども部屋や子どもの物を整理しやすい
定年退職60代前後時間に余裕ができ、じっくり取り組める
住み替え・施設入居の検討70代以降物を大幅に減らす必要がある
病気や入院年代を問わない財産や契約の情報を家族と共有しておく

体力があるうちに始めるのが理想

生前整理には、重い物を運んだり、大量の物を仕分けたりする体力が必要です。判断力が落ちてからでは、何を残して何を手放すかを決めることも難しくなります。一般的には、60代までに始めておくと、無理なく自分のペースで進められるといわれています。

知恵袋に寄せられた声

Yahoo!知恵袋には、次のような声が見られます。

  • 70代の母が「生前整理なんて縁起でもない」と取り合ってくれない
  • 父の遺品整理で銀行口座や保険の契約がわからず、手続きに半年以上かかった
  • 60代で生前整理を始めたら、家が広くなって気持ちまで軽くなった

回答では「生前整理は死の準備ではなく、これからを快適に過ごすための片付け」「通帳や契約の一覧だけでも作っておくと家族が本当に助かる」といった意見が寄せられていました。

生前整理は何から始める?5つのステップ

この章のポイント

  • 最初は物の少ない場所から
  • 思い出の品は最後に回す
  • お金と契約の一覧は早めに作る

生前整理は、次の順番で進めると挫折しにくくなります。

ステップやることポイント
1. 不用品を減らす使っていない物、壊れた物を処分する引き出し1つ、棚1段など小さな範囲から
2. 財産を一覧にする預貯金・保険・不動産・有価証券・借入金を書き出す通帳や証券の保管場所も記録
3. 契約を見直す携帯電話・サブスク・クレジットカードなどを整理使っていない契約は解約する
4. デジタルデータを整理するスマホやパソコンのパスワード、写真データ、SNSアカウント家族が困らないように情報を残す
5. 思い出の品を整理する写真・手紙・趣味の品などを厳選する最後に回すと判断がぶれにくい

ステップ1:不用品を減らすことから

生前整理を始めるときは、判断に迷わない物から手をつけるのがコツです。壊れた家電、使っていない食器、何年も着ていない服、期限切れの書類など、明らかに不要な物から処分していきましょう。

1日で家じゅうを片付けようとせず、「今日は台所の引き出し1つ」「今週は洗面所」と範囲を区切ると、疲れずに続けられます。

ステップ2:財産を一覧にする

預貯金の口座、保険、不動産、株式や投資信託、年金、借入金など、自分の財産を一覧にまとめておきましょう。金融機関名や支店名、保管場所を書いておくだけでも、家族が相続手続きをする際の負担は大きく変わります。

使っていない銀行口座は、この機会に解約して口座数を減らしておくと管理が楽になります。

ステップ3:契約を見直す

携帯電話、インターネット、動画配信サービスなどのサブスクリプション、クレジットカード、新聞の定期購読など、毎月支払いが発生している契約を書き出しましょう。本人が亡くなった後に家族が契約を把握できず、解約されないまま料金が引き落とされ続けるケースは少なくありません。

ステップ4:デジタルデータを整理する

スマートフォンやパソコンに保存された写真、ネット銀行やネット証券の口座、SNSのアカウントなどは「デジタル遺品」と呼ばれ、家族が存在に気づかないまま放置されることがあります。スマートフォンのパスコードや、利用しているサービスの一覧をエンディングノートに書き残しておくと安心です。

ステップ5:思い出の品は最後に

写真や手紙、趣味のコレクションなど、思い入れのある物は判断に時間がかかるため、最後に回しましょう。ほかの物の整理で「手放す」感覚に慣れてからのほうが、冷静に選べます。残す量の上限を「箱1つ分」などと決めておくと進めやすくなります。

エンディングノートで希望を伝える

この章のポイント

  • 財産・契約・医療・葬儀の希望を記録
  • 法的な効力はない
  • 財産の分け方は遺言書で

生前整理の仕上げとして、エンディングノートを書いておくのがおすすめです。エンディングノートには、財産や契約の一覧、延命治療や介護の希望、葬儀やお墓についての希望、家族へのメッセージなどを自由に書き残せます。書店や文具店で数百円〜2,000円程度で購入できるほか、自治体が無料で配布している場合もあります。

エンディングノートには法的な効力がないため、財産の分け方を確実に指定したい場合は、遺言書を作成しましょう。自筆証書遺言は、法務局で保管してもらう制度を利用すれば、紛失や改ざんを防げます(保管の申請手数料は1通3,900円)。

親に生前整理を勧めるときの伝え方

この章のポイント

  • 「縁起でもない」と思われない言葉を選ぶ
  • 親の安全や快適さを理由にする
  • 一緒に作業する姿勢を見せる

親に生前整理を勧めたいものの、どう切り出せばいいか悩む方も多いでしょう。

「死」ではなく「これからの暮らし」を強調する

「生前整理」「終活」という言葉に抵抗を感じる親もいます。「家の中を歩きやすくして転ばないようにしよう」「物が減ったら掃除が楽になるよ」など、これからの暮らしを快適にするための片付けとして提案すれば受け入れてもらいやすくなります。

一緒に作業する

親だけに任せず、帰省のタイミングなどで一緒に片付ける時間をつくりましょう。親が迷う物は無理に捨てさせず、「保留箱」に入れておくなど、親のペースを尊重することが大切です。

生前整理についてよくある質問

生前整理は何歳から始めるのがいい?

決まった年齢はありませんが、体力と判断力がある60代までに始めるのが理想とされています。子どもの独立や定年退職など、生活が変わるタイミングをきっかけにする方が多いようです。

生前整理を業者に頼むと費用はどのくらい?

間取りや物の量によって異なりますが、1R・1Kで3万円〜8万円、一戸建て全体では20万円〜50万円程度が目安です。生前整理の相談から片付けまでサポートしてくれる業者もあります。

生前整理で最初に処分すべき物は?

壊れた家電、期限切れの書類、使っていない食器や服など、判断に迷わない物から処分するのがおすすめです。思い出の品は最後に回しましょう。

生前整理とエンディングノートはどちらが先?

どちらから始めても構いませんが、財産や契約の一覧はエンディングノートにそのまま書き込めるため、物の整理と並行して少しずつ書き進めると効率的です。

生前整理の始め方についてまとめ

この記事のポイントをまとめます。

ポイント

  • 生前整理は物・財産・契約・デジタルデータを本人が元気なうちに整理すること
  • 遺品整理の負担(一戸建てで20万円〜60万円程度)を大きく減らせる
  • 体力と判断力のある60代までに始めるのが理想
  • 進め方は「不用品→財産→契約→デジタル→思い出の品」の順が挫折しにくい
  • 財産と契約の一覧を作っておくと家族の相続手続きが楽になる
  • スマートフォンのパスコードや利用サービスも記録しておく
  • エンディングノートに希望を書き、財産の分け方は遺言書で指定する
  • 親に勧めるときは「これからの暮らしを快適にする片付け」として伝える

生前整理は、人生の終わりに向けた準備ではなく、これからの毎日を身軽に楽しむための第一歩です。できるところから、少しずつ始めてみましょう。

家族と話しながら進めれば、お互いの思いを知るよい機会にもなります。

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この記事を書いた人

私の実家はいわゆるゴミ屋敷です。
私の母は物への執着が強く、その結果、私の実家は物で溢れていました。この環境で育った私は、物に囲まれた生活のストレスを経験し、物への執着を手放すことが重要だという価値観になりました。
「手放しのススメ」では、物質的な執着を手放し、シンプルな生活を目指す旅を共有します。
一緒に、もっとシンプルで心地よい生活を目指しましょう。

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