へたって高さが戻らなくなった枕、合わなくて使わなくなった枕、来客用に買ったまま押し入れにしまってある枕。枕は毎日使う寝具なのに、捨て方を知らないまま何年も使い続けたり、買い替えた古い枕を押し入れにためてしまったりしやすい物です。
知恵袋などのQ&Aサイトでも「枕は燃えるごみで出していいの?」「そばがらの枕は中身を出してから捨てる?」「羽毛の枕は普通に捨ててしまっていい?」「抱き枕のような大きな物は粗大ごみになる?」といった悩みがよく見られます。
枕の捨て方は、中に入っている素材と、指定のごみ袋に入るかどうかで決まります。可燃ごみで出せる自治体が目立ちますが、パイプやビーズ、ウレタンなどの素材によって区分が変わることもあり、住んでいる地域の分別表で確かめることが大切です。
本記事では、枕の素材ごとの捨て方、中身を出して捨てる際のコツ、捨て時の見分け方、捨てずに手放す方法、実家の片付けで出てくる来客用の枕の扱い、枕を増やさないための習慣まで、よくある相談の例を交えて解説します。

枕は何ごみ?素材別の捨て方
この章のポイント
- 指定袋に入る枕は可燃ごみの自治体が目立つ
- 素材によっては不燃ごみやプラスチックの区分になる
- 袋に入らない大きな枕は粗大ごみになる場合がある
枕のごみの区分は、住んでいる自治体の分別表で決まります。全国で一律の決まりはないため、まずは「枕」「まくら」「寝具」といった項目を確認しましょう。自治体のホームページにあるごみ分別辞典や分別アプリで検索すれば、たいていはすぐに見つかります。
枕の中身は、ポリエステルのわた、そばがら、羽根や羽毛、パイプ、ウレタン、ラテックス、ビーズなどさまざまです。どの素材が入っているかは、枕に縫い付けられた品質表示のタグで確かめられます。タグが取れてしまった物は、さわった感触や重さ、側生地を少し開いて中身を見ることで判断しましょう。
| 中身の素材 | 区分の例 | 出す際のポイント |
|---|---|---|
| ポリエステルわた | 可燃ごみ | 指定袋に入る大きさなら、そのまま袋に入れる |
| そばがら | 可燃ごみ | 中身が散らばらないよう、口を閉じたまま袋に入れる |
| 羽根・羽毛 | 可燃ごみ | 羽毛が飛び散らないよう、ほつれを確かめてから袋に入れる |
| パイプ(ポリエチレンなど) | 可燃ごみ、プラスチックごみ | プラスチックとして分けて出す自治体もある |
| ウレタン(低反発・高反発) | 可燃ごみ、粗大ごみ | 大きい物は切って袋に入れるか、粗大ごみで出す |
| ラテックス | 可燃ごみ、粗大ごみ | 重くて形が崩れにくいので、袋に入るか確かめる |
| ビーズ | 可燃ごみ、プラスチックごみ | 細かいビーズは散らばりやすいので、袋を二重にする |
表の区分は一般的な例です。同じ素材でも、自治体によって呼び方や出す日が違うため、最後は分別表で確かめてください。枕カバーは、本体と分けて可燃ごみや古布の回収に出せる場合があります。
指定袋に入るかどうかで区分が変わる
枕は、自治体の指定袋に入る大きさであれば、可燃ごみとして出せるところが目立ちます。指定袋に入らない大きさの物や、決められた長さを超える物は、粗大ごみとして扱う自治体もあります。粗大ごみの基準は「一辺が何センチ以上」と長さで決めている地域が多いので、出す前にメジャーで測っておくと迷いません。
粗大ごみで出す場合は、自治体の受付センターに電話やインターネットで申し込み、処理券を買って貼り、決められた日に出すのが一般的な流れです。料金や受付の方法は自治体ごとに違うため、案内を確かめてください。粗大ごみの申し込み方は粗大ゴミの出し方で詳しく紹介しています。
抱き枕・クッション型の大きな枕
抱き枕や、体を包むような大きなクッション型の枕は、指定袋に入らないことがあります。中身がわたやビーズなら、側生地を切って中身を小分けにすれば、可燃ごみとして出せる場合もあります。小分けにするのが手間な場合や、ウレタンが一体になっていて切りにくい物は、粗大ごみで出すほうが早く片付きます。
よくある相談の例
知恵袋などでは、次のような悩みがよく見られます(内容は一般的な相談を要約した例です)。
- 買い替えたあとの古い枕が、押し入れに何個もたまっている
- そばがらの枕を捨てたいが、中身を出すべきか分からない
- 羽毛の枕は高かったので、普通に捨てるのがもったいない
- 来客用の枕がいくつもあるが、何年も使っていない
回答では「指定袋に入るなら可燃ごみで出せる地域が目立つので、まず分別表を見る」「そばがらは中身を出さずに袋の口をしばって出せばよい」「羽毛製品の回収を行っているお店がないか探してみる」「来客用は泊まりに来る人数分だけ残す」といった声が目立ちます。
中身を出して捨てる場合のコツ
この章のポイント
- 中身を出すのは袋に入らないときや、分別が必要なときだけでよい
- 作業はごみ袋の中で行い、中身を散らさない
- そばがらや羽毛はほこりが出るので、マスクをして換気する
枕は、中身を出さずにそのまま捨てられる場合がほとんどです。中身を出すのは、袋に入らない大きさの物を小さくしたいときや、自治体の分別で側生地と中身を分けるよう案内されているときにとどめましょう。わざわざ中身を出すと、部屋の中に散らばって片付けの手間が増えることがあります。
そばがらの枕
そばがらの枕は、中身を出さずに口を閉じたまま、可燃ごみの袋に入れて出せる自治体が目立ちます。側生地が破れていたり、ファスナーが壊れていたりする場合は、ビニール袋で包んでから指定袋に入れると、収集のときに中身がこぼれません。
古いそばがらの枕は、湿気を吸って虫がわいていることがあります。押し入れから出したときに、小さな虫や粉のような物が見えたら、部屋の中で開けずに、そのまま袋に入れて口をしばりましょう。そばアレルギーのある家族がいる場合は、本人以外が作業するようにしてください。
パイプ・ビーズの枕
パイプやビーズの枕は、プラスチックとして分けて出すよう案内している自治体もあります。中身を分ける場合は、大きめのごみ袋の中に枕を入れ、袋の中で側生地を切って中身を出すと、粒が床に転がりにくくなります。こぼれた細かいビーズは掃除機で吸い込むと詰まりの原因になることがあるので、ほうきとちりとりで集めましょう。
羽根・羽毛の枕
羽根や羽毛の枕は、可燃ごみとして出せる自治体が目立ちます。羽毛は軽くて飛び散りやすいため、側生地にほつれや穴がないかを確かめ、ある場合はビニール袋で包んでから指定袋に入れましょう。中身を出す作業は、羽毛が部屋中に舞ってしまうので控えるのが無難です。
ウレタン・ラテックスの枕
低反発や高反発のウレタン枕、ラテックスの枕は、形がしっかりしていて袋に入りにくいことがあります。カッターやはさみで半分に切れば、指定袋に収まる場合もあります。厚くて硬い物を無理に切ると、刃がすべってけがをするおそれがあるので、作業台の上で少しずつ切り進めてください。
枕の捨て時・買い替えのサイン
この章のポイント
- 高さが戻らない、形が崩れたままの枕は買い替えを考える
- 洗っても取れないにおいや黄ばみ、カビは手放すサイン
- 首や肩の違和感が続く場合は、合わない枕を使い続けない
枕は毎日使う物なので、少しずつ傷んでいく変化に気づきにくい寝具です。買い替えの時期は、素材やメーカーによって目安が違うため、年数だけで決めるより、今の状態を見て判断するほうが確実です。次のようなサインが見られたら、手放すことを考えてみましょう。
| 買い替えのサイン | 確かめ方 | 考えられる状態 |
|---|---|---|
| 高さが戻らない | 手で押したあと、元の形にふくらむか見る | 中身がへたって支えが弱くなっている |
| 形が崩れて片寄る | 中身が端に集まっていないか見る | わたやそばがらが割れて量が減っている |
| においが取れない | 干したり洗ったりしてもにおいが残るか確かめる | 汗や皮脂が中身まで染み込んでいる |
| 黄ばみやシミ | カバーを外して側生地を見る | 汗や皮脂の汚れが残っている |
| 黒い点や変色 | 側生地の表面や縫い目を見る | 湿気によるカビのおそれがある |
| 寝起きの首や肩の違和感 | 数日続けて様子を見る | 高さや硬さが体に合っていない |
表は一般的な目安です。気になる症状が続く場合は、枕だけが原因とは限らないため、体の不調がつらいときは医療機関に相談してください。
素材ごとに傷み方が違う
ポリエステルわたの枕は、使ううちにわたがかたまって薄くなります。そばがらの枕は、からが割れて粉が出たり、量が減って低くなったりします。ウレタンの枕は、長く使うと弾力が落ちて、押しても戻りが遅くなったり、表面がぼろぼろと崩れたりします。パイプの枕は、形が崩れにくい素材ですが、側生地のほつれや、汚れの染み込みには注意が必要です。
素材の性質を知っておくと、まだ使える物と手放す物を見分けやすくなります。取扱説明書や品質表示のタグに、お手入れの方法や使用の目安が書かれていることもあるので、手元に残っていれば確かめてみましょう。
洗える枕と洗えない枕
品質表示のタグには、洗濯ができるかどうかの表示が付いています。洗える枕は、汚れやにおいが気になったときに洗ってみて、それでも取れなければ手放すと判断しやすくなります。そばがらやウレタン、羽毛の枕など、水洗いができない素材もあるので、洗う前に必ず表示を確かめてください。
洗えない枕は、天気のよい日に陰干しして湿気を飛ばすのが基本のお手入れです。カバーをこまめに洗い、枕本体に汗や皮脂が染み込みにくくしておくと、きれいな状態を長く保てます。
捨てずに手放す方法
枕は肌に直接ふれる寝具なので、使った物を人に譲ったり、お店で買い取ってもらったりするのは難しい物です。捨てずに手放す方法は、新品や未使用の物を中心に考えましょう。
| 手放し方 | 向いている枕 | 注意点 |
|---|---|---|
| リサイクルショップ・フリマアプリ | 新品・未使用で、袋や箱がそろっている物 | 使った枕は買い取りを断られることが目立つ |
| 知人や家族に譲る | 新品・未使用の来客用の枕など | 相手が本当に使うか先に確かめる |
| 羽毛製品の回収 | 羽根・羽毛の枕 | 回収している店舗や時期が限られるので事前に確かめる |
| ペット用の寝床にする | 形が崩れても清潔な枕 | ペットが中身を食べないよう、カバーを付けて使う |
寄付や回収の受付は、団体やお店によって条件が違います。持ち込む前に、受け付けている物と受け付けていない物を案内で確かめてください。
羽毛製品の回収を探す
羽毛は、洗って加工すれば再び使える素材として、回収の取り組みが行われています。寝具店や百貨店などで、羽毛布団や羽毛の枕の回収を受け付けていることがあるので、近くのお店の案内を調べてみましょう。回収の対象や受付の期間はお店ごとに違い、羽毛の割合が少ない物は対象外になる場合もあります。
枕カバーは古布として出せる場合も
枕カバーは、本体とは別に扱えます。汚れが少なく乾いた物は、自治体の古布の回収や、衣料品店の回収サービスに出せる場合があります。穴が開いた物は、小さく切って掃除用の布として使い切るのも一つの方法です。服や布製品の回収先は着なくなった服の回収先で紹介しています。
枕を処分する際の注意点
枕は軽くて扱いやすい寝具ですが、捨て方を間違えると、収集の日に出せなかったり、部屋が汚れたりすることがあります。次の点に気をつけましょう。
カバーやタグに付いた物を外す
枕カバーのファスナーに付いた名前のタグや、子どもの枕に付けた名前のワッペンなど、個人の名前が分かる物は外しておくと安心です。ピンや安全ピンで留めた物があれば、取り外してから袋に入れましょう。
濡れた枕やカビの生えた枕
濡れた枕は、袋の中で水が出て、収集のときに袋が破れることがあります。水けをしぼり、可能であれば乾かしてから出しましょう。カビの生えた枕は、部屋の中でたたいたり、中身を出したりせず、ビニール袋で包んで口をしばってから指定袋に入れると、胞子が広がりにくくなります。
一度にたくさん出す場合
押し入れの片付けで枕がいくつも出てきた場合は、1回の収集に出せる袋の数が決められていないか確かめましょう。地域によっては、一度に大量のごみを出すと、収集所があふれて近所の迷惑になることがあります。数回に分けて出すか、清掃工場への持ち込みを受け付けている自治体であれば、まとめて持ち込む方法もあります。
実家の片付けで出てくる来客用の枕
親が暮らす実家の押し入れには、来客用の布団と一緒に、何組もの枕がしまわれていることがあります。親戚が集まって泊まる機会が多かった頃の名残で、今では何年も使われていないということも珍しくありません。
泊まりに来る人数を基準に残す数を決める
来客用の枕をいくつ残すかは、今の暮らしで泊まりに来る人数を基準に考えると決めやすくなります。年に一度、子どもや孫が泊まりに来る家庭なら、その人数分と予備を残して、あとは手放すといった決め方です。布団と枕はセットで使うことが多いので、布団の数とそろえておくと管理が楽になります。布団の処分の仕方は布団の捨て方でまとめています。
親の使っている枕は、本人と相談して決める
親が毎日使っている枕は、古く見えても、本人にとっては寝慣れた大切な物です。勝手に捨てると、眠りにくくなったり、気持ちの面でつらくなったりすることがあります。「新しい枕を一緒に選ぼう」と声をかけ、新しい物に慣れてから古い物を手放すと、話が進みやすくなります。実家の片付けを家族で進める方法は兄弟が実家の片付けを手伝わないときの進め方でも紹介しています。
押し入れの湿気にも気をつける
長く押し入れにしまわれていた枕や布団は、湿気を吸ってカビやにおいが出ていることがあります。片付けのついでに押し入れの中を空にして、風を通しておくと、残した寝具を気持ちよく使えます。すのこを敷く、除湿剤を置くといった工夫も、湿気対策として取り入れやすい方法です。
枕を増やさないための習慣
枕は、合う物を探すうちに次々と買い足してしまい、気づくと家に何個もたまっていることがある寝具です。片付けた状態を保つために、次の習慣を取り入れてみましょう。
買う前に、今の枕の何が合わないかを考える
新しい枕を買う前に、今の枕の何が合わないのかを書き出してみましょう。高すぎる、低すぎる、硬すぎる、蒸れるなど、理由がはっきりすれば、次に選ぶ枕の条件が見えてきます。お店で寝心地を試せる場合は、横になって確かめてから買うと、合わない枕を増やさずに済みます。
新しい枕を買ったら古い枕を1つ手放す
新しい枕に替えたら、古い枕はその日のうちに手放すと決めておきましょう。「合わなかったら戻せるように」と取っておくと、押し入れに枕がたまる原因になります。不安な場合は、新しい枕に慣れるまでの1〜2週間だけ残し、期限が来たら手放すと決めておくと安心です。
枕の数と置き場所を決める
家族が毎日使う枕と、来客用の枕の数を決め、置き場所の中に収まる分だけを持つようにしましょう。置き場所が決まっていれば、景品やまとめ買いで枕が増えそうになっても、受け取るかどうかを判断しやすくなります。
枕の処分についてよくある質問
枕は燃えるごみで出していい?
指定袋に入る大きさであれば、可燃ごみとして出せる自治体が目立ちます。パイプやビーズの枕はプラスチックとして分ける地域もあるため、住んでいる地域の分別表で確かめてください。
そばがらの枕は中身を出してから捨てる?
中身を出さず、口を閉じたまま可燃ごみで出せる自治体が目立ちます。側生地が破れている場合は、ビニール袋で包んでから指定袋に入れると、中身がこぼれません。
羽毛の枕は普通に捨ててしまっていい?
可燃ごみとして出せる自治体が目立ちます。羽毛製品の回収を受け付けている寝具店や百貨店もあるので、捨てる前に近くのお店の案内を調べてみるのも一つの方法です。
抱き枕のような大きな枕は粗大ごみになる?
指定袋に入らない大きさの物は、粗大ごみとして扱う自治体があります。中身がわたやビーズなら、小分けにして可燃ごみで出せる場合もあるので、分別表で確かめてください。
使った枕はリサイクルショップで売れる?
肌に直接ふれる寝具のため、使った枕は買い取りを断られることが目立ちます。新品や未使用で袋や箱がそろっている物であれば、お店やフリマアプリで手放せる場合があります。
枕の捨て方についてまとめ
枕は毎日使う身近な寝具ですが、素材によって区分が変わり、大きさによっては粗大ごみになることもあります。中身の素材と大きさを確かめ、自治体の分別表に沿って出せば、迷わずに手放せます。
枕の片付けは、寝室や押し入れの寝具全体を見直すよい機会になります。布団やマットレスもあわせて点検してみてください。